The Chronicle of Broadway and me #004

★1988年5月(その4)

1988年のトニー賞、ミュージカルは『The Phantom Of The Opera』と『Into The Woods』の対決だったことが、結果を見るとわかる。前者がミュージカル作品賞、演出賞、主演男優賞、助演女優賞、装置デザイン賞、衣装デザイン賞、照明デザイン賞を、後者が楽曲賞と脚本賞と主演女優賞を獲っている。
普通だと、楽曲賞と脚本賞を獲ったのなら作品賞も獲っておかしくないのでは?と思うところだが、この2作なら作品賞&演出賞と楽曲賞&脚本賞に分かれたのも納得がいく。前者は派手な演出で魅せる万人ウケの作品だし、後者は楽曲も脚本も緻密に作られた玄人好みの作品だから。
この2作の逃した振付賞は『Anything Goes』のマイケル・スムインが受賞。まあ、そうだろうな。『The Phantom Of The Opera』も『Into The Woods』もたいして踊らないから。ちなみに、残る助演男優賞も『Anything Goes』。

で、なぜこの年、その2作を観ていないのか。

The Phantom Of The Opera』は買おうとしたがチケットが取れなかった、と思う。ホテルのコンシェルジュに無理だと言われたような……この辺の記憶は捏造かもしれない(笑)。
いずれにしても、ミュージカル版ブリティッシュ・インヴェイジョンの中心人物としての作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーのピークが、この年だったわけだ。

一方の『Into The Woods』は、チケットを買おうともしなかった、と思う。なぜなら、楽曲作者のスティーヴン・ソンドハイムについての知識がなかったから。
ロイド・ウェバーと比較して、日本でのソンドハイムの知名度は一般的にはゼロに等しかったはず。いや、日本だけでなく世界的にも、もしかしたらアメリカ国内でも、ミュージカル好き以外には未だにあまり知られていないのではないか。
試しに、近くにいる人に訊いてみてください。『ウエスト・サイド物語』や『ジプシー』の作詞家の名前、知ってますか?

ロイド・ウェバーとソンドハイム。これから先、2人とも何度もご登場いただくことになるので、細かいことはその折に。
なお、『The Phantom Of The Opera』は翌々年の5月に、『Into The Woods』は翌年5月に観ている。前者はご承知の通り今なおロングラン中だが、後者は翌年9月に丸2年に満たない公演の幕を下ろしているので、滑り込みセーフだったわけだ。なにしろ、この頃はまだ年に1回の渡米だったから。

そう言えば、前回、『Anything Goes』がトニー賞でリヴァイヴァル作品賞を獲ったと書いたが、リヴァイヴァル作品賞がミュージカルとプレイに分かれるのは1994年から。それまではミュージカルとプレイとがごちゃ混ぜになっていた。さらに遡ると、1977年になるまではリヴァイヴァル作品賞というカテゴリーがなかったようだ。へえ!

次回から新章突入(笑)。1989年編です。

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