The Chronicle of Broadway and me #6

★1989年5月(その2)

『Me And My Girl』(@Marquis Theatre 1989年5月5日 20:00)の開幕は1986年夏で、1989年いっぱいで終了することになる。この時に観ておいてよかった。ニューヨーク到着日に、開演に間に合うだろうか、チケットは残っているだろうか、と思いながら劇場に駆けつけたことを、なぜかよく覚えている。
ブロードウェイではこれが初演だが、元々はロンドンで作られたミュージカルで、それも初演は1937年と古い。このブロードウェイ版も1984年にウェスト・エンドでリヴァイヴァルされたヴァージョンの移入で、主演のロバート・リンゼイもロンドンからそのままやって来て評判をとった。1987年のトニー賞を席巻した『Les Miserables』が主演男優賞を獲れなかったのは、リンゼイに掠われたから。もっとも、僕が観た時には、すでに主演はジェイムズ・ブレナンに替わっていたが。
男性版『My Fair Lady』とも呼ばれる、ロンドンを舞台にした身分の違いのギャップが巻き起こす大騒ぎのラヴ・ストーリーは、宝塚歌劇版も再三上演されているので、みなさんご存じのことと思う。
当時書いた感想を抜粋しておくと、<主演のジェイムズ・ブレナンの、ジーン・ケリーを思わせる迫力ある踊りと“体技”が素晴らしい。特に第2幕第2場、書庫のシーンでのアニメのキャラクターのようなスラップスティックな動きには爆笑。全体を通してセットのアイディアが光るが、この場は特に秀逸で、ホーンテッド・マンション風の幽霊たちの“足だけのタップ”をはじめ、笑わせて魅せる。>。相変わらず“ストーリー”ではなく“アクション”に反応している。
この『Me And My Girl』は、僕の中では3年後の『Crazy For You』に直結している。まず、演出家が同じマイク・オクレント。オクレントは、ここでは演出の他にスティーヴン・フライの担当した脚本改訂に協力してもいる。また、ここでの振付はギリアン・グレゴリーだが、小道具の使い方を含め、『Crazy For You』のスーザン・ストロマン振付に引き継がれたところが多いように見える。さらに、ジェイムズ・ブレナンが『Crazy For You』に二代目ボビーとして登場する。早い話、オクレントが、ガーシュウィン兄弟の旧作『Girl Crazy』を元ネタに『Me And My Girl』的なミュージカルとして再構築したのが『Crazy For You』だったんじゃないかな、と。そんな気がする。
ちなみに、初めて見た宝塚歌劇版『Me And My Girl』は1995年、天海祐希の卒業公演@東京宝塚劇場。今考えると、よくチケットが手に入ったなと驚く。真矢みきファンだった勤め先の先輩のつてだったと思う。古藤さん、ありがとうございます。

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