The Chronicle of Broadway and me #15

★1990年5月(その4)

『Cat On A Hot Tin Roof』(@Eugene O’Neill Theatre 1990年5月23日 14:00)はキャスリーン・ターナー目当てで観たストレート・プレイ。
ターナーは、前年が『ローズ家の戦争』(原題:The War of the Roses)、翌年が『私がウォシャウスキー』(原題:V.I. Warshawski)と映画界で売れまくっていた時期。眼前にすると肉体的迫力が半端なかったのは覚えている。
例によって会話が聞き取れず、ほとんどわからなかったのだが、映画版の重苦しい印象と違って意外にも観客がよく笑っていた。てことは映画も笑えるのか? なんてことを当時考えた。
以上(笑)。

『The Phantom Of The Opera』(@Majestic Theatre 1990年5月23日 20:00)のチケットは、当時ニュージャージーに住んでいた知人に頼んで事前にチケット・エージェント経由で取ってもらった。$175。通常料金の倍ぐらいだった気がする。
ブロードウェイ版は1987/1988年シーズンの新作で、#4で書いたように、その年のトニー賞で、ミュージカル作品賞、演出賞、主演男優賞、助演女優賞、装置デザイン賞、衣装デザイン賞、照明デザイン賞を獲っている。開幕から2年以上経ってもチケットが入手困難……というか、ミレニアムの頃までTKTSにディスカウントが出ない人気作だった。
#1でも触れたが、1988年4月29日に日本でも劇団四季が上演を始めている。『Les Miserables』の東宝版同様、対応が早い。プロデューサー、キャメロン・マッキントッシュの戦略だったと思うが、どうだろう。
<わかった。なぜ四季でも“凄いらしい”のがやれるのか。仕掛けがすごいんだわ。>というのが当時の感想。「劇団四季のオペラ座の怪人は凄いらしい」という日本版の宣伝コピーへの反応だ。
さらに、冒頭のシャンデリアの件を説明し、<その後もスピーディでトリッキーな場面転換の“技”が鮮やかに決まっていく。>と続けている。
5年後の1995年10月18日に再度観た後、1999年に自分のサイト用に書いた総括的評価。
<アンドリュー・ロイド・ウェバーの最高傑作と言われるが、この作品を成功に導いた最大の功労者はハロルド・プリンスだと思う。半ば冗談のように大袈裟な装置を駆使してゴシック・ロマンの世界を舞台上に現出させたのは、プリンスの、スケールの大きな、そして遊び心に満ちた演出力に他ならない。
とは言え、ウェバーの書いたメロディも、ハッタリがいい方に作用した印象的なものが多く、刷り込み効果も高いため、脳裏に刻みつけられる。
『Les Miserables』同様ほとんどダンス・シーンがなく、第2幕冒頭の「Masquerade」でダンス好きはわずかに慰められる程度だが、スペクタクル・ミュージカルとしての完成度は高い。>
その後、2009年に本家ロンドンで、2015年にブロードウェイで観ているが、万人が楽しめる作品という印象は動かない。
なお、“シャンデリアの件”をごぞんじない方は、ごぞんじないまま観劇なさることをお勧めします。

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