七月大歌舞伎@歌舞伎座 2018/07/23

IMG_0703●昼の部

三國無雙瓢箪久(さんごくむそうひさごのめでたや)~出世太閤記

●夜の部

源氏物語

昼夜とも市川海老蔵中心の通し狂言。

「三國無雙瓢箪久」

明智光秀の謀反から秀吉が織田勢の中で実権を握るまでの話を、歌舞伎的見せ場たっぷりに、過去作をつなぎ合わせながら再構築した作品。海老蔵と獅童が大活躍。この二人が組むと楽しい。
松竹のクレジットによれば、補綴・演出に、織田紘二、石川耕士、川崎哲男、藤間勘十郎の名前がある。日本の演劇界で、歌舞伎界が一番コラボレーション意識が進んでいるような気がするが、いかが?

発想の発端に、秀吉に扮した先々代團十郎が三法師に扮する初舞台の先代團十郎と共に移った写真があったという。今回の上演にあたり、同じ構図・扮装で、海老蔵と息子堀越勸玄の写真が撮られた。もちろん話題作りではあるが、成田屋のただならぬ運命を感じずにはいられない。

海老蔵、獅童以外では、秀吉女房八重の児太郎が健闘。九團次の猪八戒もよかった。

幕開きの場面に孫悟空として登場する海老蔵が、昔の価値観での女性蔑視なセリフの後、それを現代視点で自己批評するが、これ、歌舞伎の今後にとって重要な案件になると思う。

『源氏物語』

海老蔵の『源氏物語』は2015年4月8日にオーチャードホールで観ているが、記憶の彼方。なので今回の公演に限って書く。

全体の感想をざっくり言えば、面白いところもあれば退屈なところもある、ということになる。
面白いのは、やはり荒事的な場面で、それ以外は、個別の演技には見るべきものはあるが、概して退屈。というのも、演劇的コンセプトが、歌舞伎・能・オペラの融合なのだが、それぞれの質は高くても、必ずしも融合していないから。
例えば、能の出てくる場面など、迫力はあるし視覚的にも魅力があるのだが、前後の場面とのつながりが緊密でないので、そこだけ浮いて見える。オペラの部分を担うカウンター・テナーとテノールの二人の歌手の場面などは、どうにも場つなぎに見えて盛り上がらない。音楽は悪くないし歌唱も聴き応えがあるのだが。あと、歌詞は日本語ではダメなのだろうか。

海老蔵の挑戦は断固支持。さらなる充実を図っての上演に期待したい。作/今井豊茂 、演出・振付/藤間勘十郎。

 

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