NYMF(New York Musical Festival)2018 #1

IMG_0714●An American Hero: A New World War Ⅱ Musical@Acorn Theatre(@Theatre Row) 2018/07/29 13:00
●’68:A New American Musical@Acorn Theatre(@Theatre Row) 2018/07/29 17:00

小劇場で数多くのミュージカルが集中的に上演されるNYMF。その終盤に今年も駆けつけた。

『An American Hero』は、第二次世界大戦に巻き込まれたアメリカ人の生活を、市井の人々の目で捉え直そうとする作品。志は興味深いのだが、必ずしもうまくいっていない。
ひとつは、ミュージカルとしての流れがよくない。芝居と、歌あるいはダンスとがうまく融合せず、ミュージカル特有の化学反応が起きていない。
もうひとつは、戦時の苦々しさを戦場と銃後のエピソードで丁寧に描こうとしていて、見るべき場面もあるのだが、それらが最終的に“感傷”に収れんされるせいで、底が浅い感じになっている。
やや残念な仕上がり。

『’68』は、1968年に起こったシカゴ民主党大会での暴動について、関係した市井の人々にインタヴューして、証言を歴史に残そうとする司書を中心に話が進む。奇しくも、『An American Hero』同様、大事件を市民の視点で再確認しようとする試み。
インタヴューに応じるのは、最終的に民主党の大統領候補に指名されるハンフリーの、支持派、反対派、既存の政党不信派、取り締まりに来た警察官、会場だったホテルの従業員……。様々な人たちが、それぞれの視点で語る事実は、しばしば感情に支配されて脇道にそれるが、それが当時の状況をかえって生々しく映し出す。そこに、司書やその手助けをする青年の個人的事情も絡めながら、物語は歴史を再検証すること自体の意味にまで踏み込む。
ポール・レシェン(作曲)×ジェイミー・レオ(作詞)の楽曲が面白く、1968年当時の楽曲を想起させながらもパロディではない曲想で時代の気分を醸し出す。
プログラムを見ると当初は2幕構成だったようだが、観た回(最終回)は1幕になっていた。上演を重ねるうちに変わったのか? いずれにせよ、力作。

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