かぐやひめ@古民家asagoro 2018/07/26 13:30

IMG_0706Pal’s Sharer(パルズ・シェアー)公演。出演者は9人の女性(白井美香、佐藤里真、秋田まどか、杏泉しのぶ、猪又麻由、尾方佑三子、米倉あや、木村理恵、篠原久美子)。上演脚本・演出/森さゆ里。

鷺ノ宮にある古民家の十畳程度の二間を、ふすまを取り払ってつなげ、舞台として使用。縁側に当たる方に観客を入れ、舞台を挟んで反対側にあるはずの何間かが楽屋。舞台と楽屋との間は複数箇所の引き戸で隔てられていて、そこが開け閉めされて役者が自在に出入りすることで想像上の空間が広がる。それが通常の場面転換を超えた遊戯感覚を生んで面白い。
遊戯感覚と言えば、そもそもが、台本を持ってのリーディング上演であることを逆手にとった、「竹取物語のお話をみんなで演じてみよう」的な構造になっていて、日本最古と言われる物語の素朴な空気感と演劇空間とが、なだらかに溶け合っている。
小道具はほとんど使わず、各自が手にした台本が、様々な「物」として象徴的に代用される。唯一出てくるのが、蛇腹状に折りたたまれた幅30センチほどの長い長い巻物のような紙三本(という数え方でいいのか?)。それぞれに「金」だの「銀」だのという筆文字ぽい漢字がデザイン的に書いてあり、伸ばした時に「金」や「銀」の川を表す。結局、小道具は全て「紙」。物語の内容や上演舞台の雰囲気に合わせてのことと思われる。いずれにしても観客の想像力を柔らかく刺激する演出だ。

「物語の内容」と書いたが、『竹取物語』は実に不思議な物語。様々な解釈がなされているのだろうが、不思議さを不思議なまま受け取ることができる、そんな舞台になっていた。それは、原作の持つ「物語ることの喜び」と、演者たちの「演じることの喜び」とが生む化学反応のせいだと思う。
楽しませてもらった。

 

 

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中