The Chronicle of Broadway and me #033

★1992年5月~6月(その7)

『Falsettos』(@Golden Theatre 5月30日20:00)についての観劇当時の感想。

『Falsettos』は、オフ・ブロードウェイで演じられた2つのミュージカル『March Of The Falsettos』(1981)と『Falsettoland』(1990)を合体させる形で作られている。そして、登場する成人男優3人は3人とも、その2つの作品に出演している。そんなこともあってか、非常によく練られている印象を受けた。
場面転換はスピーディ。舞台装置はシンプルで、背景には何もなく、可動式のソファやドアや草野球場のスタンド等が役者によって入れ換えられる。タイミングも絶妙なこの入れ換えには振付があり、ショウの一部になっている。また、セリフは全て歌になっているが、ソロ→コーラス→ソロ→合の手→ソロ→コーラス、といった風な展開がかなりのテンポで行なわれる場合が多いにも関わらず、一糸乱れないピッタリの呼吸。ま、ブロードウェイなのだから当たり前と言えばそれまでなのだが、そういった部分を越えて、小規模のプロダクションならではの親密なものを感じた。
同時に、その親密さが、テーマである “愛” の問題をよりリアルに表現しているように思え、プロダクション全体のショウの本質に対する理解の深さを感じた。>

登場するのは7人。前述したように成人男性が3人、それに成人女性が3人と10歳の男の子が1人。
主人公と元妻。2人の間の子供。主人公の同性の恋人。元妻と交際することになる、主人公のセラピスト。主人公の隣人の女性カップル。
「 “愛” の問題」とは、そんな人たちの心の問題。
登場人物たちは複雑な思いを抱きながらも交流を絶やさない。そしてある日、主人公の恋人がエイズで亡くなる。人々は主人公の元に集まり、慰め、励まし合う。
『Rent』より4年早くブロードウェイに登場した、エイズを扱ったミュージカル。

作曲・作詞・共同脚本ウィリアム・フィン。共同脚本・演出は『Into The Woods』はじめスティーヴン・ソンドハイムとの仕事でも知られるジェイムズ・ラパイン。このコンビは2005年に『The 25th Annual Putnam County Spelling Bee』を、今作同様オフからオンに送り出す。

この舞台の出演者は、子役以外はその後も息長く活躍している人が多いので書き留めておく。
主人公マーヴィン役はマイケル・ルパート。もちろん今も現役だが、初めて観たのは『City Of Angels』のスタイン役(交代後)だった。
その恋人役がスティーヴン・ボガーダス。ブロードウェイの常連。つい先日(2018年8月)は、オフの『On A Clear Day You Can See Forever』に出演していた。
セラピスト役は『Into The Woods』に出ていたチップ・ザイエン。直近のブロードウェイ出演は2015年の『It Shoulda Been You』
主人公の妻役がキャロリー・カーメロ。この人も『City Of Angels』組。もしかしたら、ブロードウェイで最も多くの作品で観た女優かもしれない。『Parade』の主人公の妻役はこの人。
女性カップルの1人を演じたバーバラ・ウォルシュは2006年リヴァイヴァル『Company』で「The Ladies Who Lunch」を印象的に歌う。
女性カップのもう1人はヘザー・マクレイ。ブロードウェイではその後久しく観なかったが、2008年の『A Catered Affair』に出演していた。

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