[Tony2019] トニー賞受賞予想

旧サイトで毎年やっていたトニー賞受賞予想です。授賞式1か月前になったので公開します。
その旧サイトに倣って言えば……トニー賞は興行成績に直接影響が出るのでプロダクション側にとっては重要だけれども、選考には政治的判断による偏りもあるので、観客である我々にとっては“話のタネ”に過ぎません。必ずしも作品選びの基準にはならないことも、心に留めておいてください。
……という訳で、授賞式(現地時間6月9日夜)までの“話のタネ”としてお楽しみください。

現地時間4月30日朝に発表された2018/2019年シーズンのミュージカル関係トニー賞候補と受賞予想は次の通り(マークのニュアンスは、本命=審査員が投票しそう、対抗=案外これが獲るかも/獲ってくれないかな、といった感じ)。

[作品賞]
Ain’t Too Proud
Beetlejuice
Hadestown 
The Prom 
Tootsie
[リヴァイヴァル作品賞]
Kiss Me, Kate 
Oklahoma!
[主演女優賞]
Stephanie J. Block The Cher Show
Caitlin Kinnunen The Prom
Beth Leavel The Prom 
Eva Noblezada Hadestown
Kelli O’Hara Kiss Me, Kate
[主演男優賞]
Brooks Ashmanskas The Prom 
Derrick Baskin Ain’t Too Proud
Alex Brightman Beetlejuice
Damon Daunno Oklahoma!
Santino Fontana Tootsie 
[助演女優賞]
Lilli Cooper Tootsie
Amber Gray Hadestown 
Sarah Stiles Tootsie
Ali Stroker Oklahoma!
Mary Testa Oklahoma! 
[助演男優賞]
André De Shields Hadestown
Andy Grotelueschen Tootsie
Patrick Page Hadestown
Jeremy Pope Ain’t Too Proud
Ephraim Sykes Ain’t Too Proud
[楽曲賞]
Joe Iconis Be More Chill
Eddie Perfect Beetlejuice
Anaïs Mitchell Hadestown 
Music/Matthew Sklar Lyrics/Chad Beguelin The Prom 
Music/Adam Guettel To Kill A Mocking Bird(play)
David Yazbek Tootsie
[編曲賞]
Michael Chorney and Todd Sickafoose Hadestown 
Simon Hale Tootsie
Larry Hochman Kiss Me, Kate
Daniel Kluger Oklahoma! 
Harold Wheeler Ain’t Too Proud
[脚本賞]
Dominique Morisseau Ain’t Too Proud
Scott Brown & Anthony King Beetlejuice
Anaïs Mitchell Hadestown
Bob Martin & Chad Beguelin The Prom
Robert Horn Tootsie 
[演出賞]
Rachel Chavkin Hadestown
Scott Ellis Tootsie
Daniel Fish Oklahoma!
Des McAnuff Ain’t Too Proud
Casey Nicholaw The Prom
[振付賞]
Camille A. Brown Choir Boy(play)
Warren Carlyle Kiss Me, Kate 
Denis Jones Tootsie
David Neumann Hadestown
Sergio Trujillo Ain’t Too Proud 
[装置デザイン賞]
Robert Brill and Peter Nigrini Ain’t Too Proud
Peter England King Kong
Rachel Hauck Hadestown 
Laura Jellinek Oklahoma!
David Korins Beetlejuice 
[照明デザイン賞]
Kevin Adams The Cher Show
Howell Binkley Ain’t Too Proud
Bradley King Hadestown
Peter Mumford King Kong
Kenneth Posner and Peter Nigrini Beetlejuice
[衣装デザイン賞]
Michael Krass Hadestown 
William Ivey Long Beetlejuice
William Ivey Long Tootsie
Bob Mackie The Cher Show
Paul Tazewell Ain’t Too Proud
[音響デザイン賞]
Peter Hylenski Beetlejuice
Peter Hylenski King Kong
Steve Canyon Kennedy Ain’t Too Proud
Drew Levy Oklahoma! 
Nevin Steinberg and Jessica Paz Hadestown

今シーズンはナショナル・シアター経由で箔を付けて戻ってきた『Hadestown』が勢いで大量受賞するのでは、という推測を元にした予想。なので大半のカテゴリーで同作を本命にした。
考えどころは対抗をどうするか、なのだが、むずかしいのが『Ain’t Too Proud』『Oklahoma!』に対する投票者の評価。
『Ain’t Too Proud』はとてもよくできているし、面白いのだが、『Jersey Boys』の二番煎じと見られる可能性も高く、どこまで評価されるかが気になるところ。『Oklahoma!』は、こちらにも書いたが、初演の価値観をひっくり返す解釈を投票者が称賛するのかしないのか。
個人的には、娯楽性、時代性、志の高さ、完成度で今シーズンの最高作は『The Prom』だと考えているのだが……。
といった辺りを判断の軸に、各カテゴリーの予想の根拠を並べてみる。

[作品賞]のポイントは、『Ain’t Too Proud』には行かないんじゃないか、という読み。理由は、前述したように『Jersey Boys』の二番煎じのように見えるから。その『Jersey Boys』の2005/2006年シーズンのミュージカル作品賞受賞自体が、既成楽曲で作られたジュークボックス・ミュージカルだっただけに異例。オリジナル楽曲を持たない作品賞受賞作ということでは1977/1978年シーズンの『Ain’t Misbehavin’』や1999/2000年シーズンの『Contact』等、前例がないわけではないが、同じタイプの(演出家も同じ)特定ミュージシャンの伝記的ミュージカルを選ぶ2度目の“異例”はない気がする。
で、本命が春に登場して印象も新鮮な『Hadestown』。対抗が高い志と娯楽性を併せ持つ『The Prom』『Beetlejuice』『Tootsie』は元が映画な分、割り引かれる可能性大。

[リヴァイヴァル作品賞]は、前述の通り『Oklahoma!』に対する評価しだいだが、評価されると判断して本命に。もちろん『Kiss Me, Kate』でも問題ない。

[主演女優賞]で意外だったのは、『Beetlejuice』のソフィア・アン・カルーソがノミネーションから外れたこと。トニー賞好みな気がしたんだが。
ともあれ、ここに限っては『Hadestown』をハズして『The Prom』の2人を推す。自然体のケイトリン・キヌナン、思い切り芝居がかったベス・リーヴェル、どちらかに獲ってほしい。

[主演男優賞]に回った(って間違いなく主演なんだけど経歴的に助演の印象が強い)ブルックス・アシュマンスカスは逆にチャンス。助演の方が競争が熾烈そうだから。この役で獲らせてあげたい。が、スターになりつつある感じのフォンタナに行く気も。
助演女優賞も含め、『Oklahoma!』を役者単位で評価するのはむずかしい。獲るんなら演出賞と一緒にまとめてか。

[助演女優賞]……と書いておいて『Oklahoma!』のメアリー・テスタを対抗にしているのは、豊富な経歴、かつ、いつも印象的なのに、トニー賞はノミネーションそのものがまだ3度目で受賞はナシ、ってのが不思議だから。本命は『Hadestown』で。

[助演男優賞]『Hadestown』のヴェテランどちらかが獲る気配濃厚。で、どちらかと言えば、という話で、より強烈な印象のパトリック・ペイジに代表してもらった。個人的には、歌にダンスに大活躍のデイヴィッド・ラフィン役エフライム・サイクスにあげたい。

[楽曲賞]は、ブロードウェイ初挑戦のアネイス・ミッチェルにまっすぐ行くか、ブロードウェイ歴10年を超える(コンビを組んで25年だそう)マシュー・スクラー&チャド・ベゲリンに行くのか。ミュージカル楽曲の技としては後者に一日の長がある。『To Kill A Mocking Bird』については授賞式前に確認してくる予定。

[編曲賞]はむずかしい。『Oklahoma!』の大胆なアメリカーナ・アレンジが評価されると面白いのだが。で、一応、本命は『Hadestown』にしておくが、実は『Ain’t Too Proud』の、ほとんど途切れることのない、物語を乗せて流れていく巧みな編曲に感心している。

[脚本賞]は、全くのオリジナル2作、『Hadestown』『The Prom』の争いと見るべきなのだろうが、『Hadestown』の脚本についてはこちらに「若干弱い」と書いたので、ここは潔くハズして、映画版とはひと味違ったミュージカルならではの仕様に仕立てて現代性も加味した『Tootsie』を推しておく。

[演出賞]は、『Natasha, Pierre & The Great Comet Of 1812』で獲り損ねたレイチェル・チャヴキンの『Hadestown』に対する多大な貢献か、『Oklahoma!』を大問題作に仕上げたダニエル・フィッシュか。ここが今シーズンのトニー賞の分かれ目。これ以外って選択肢はあるのか?

[振付賞]は、『Choir Boy』が未見だが、すんなり、普通に素晴らしかった『Kiss Me, Kate』でいいのでは? 対抗がカッコいい『Ain’t Too Proud』で。

以下、[各デザイン賞]は、もっぱら『Hadestown』を本命に、ご覧の通りに予想したが、ポイントは音響デザイン賞。編曲賞同様『Oklahoma!』の大胆な音響に対する評価がどっちに振れるのか興味津々。なお、『King Kong』に関しては特別賞がコングを作って操ったソニー・ティルダー・アンド・クリーチャー・テクノロジー・カンパニーに贈られているので、その他の賞は獲らないのではないかと考えた。

2018/2019シーズンのトニー賞授賞式は現地時間6月9日の20時からです。

上演中の作品の観どころをまとめた記事がこちらにアップされています。

The Chronicle of Broadway and me #118(season summary)

19965月@ニューヨーク(その8)

例によって、トニー賞を目安にシーズンを振り返る。1995/1996年シーズンのトニー賞受賞者は次の通り。

●作品賞 『Rent』
●リヴァイヴァル作品賞 『The King And I』
●主演男優賞 ネイサン・レイン『A Funny Thing Happened On The Way To The Forum』
●主演女優賞 ドナ・マーフィ『The King And I』
●助演男優賞 ウィルソン・ジャーメイン・ヘレディア『Rent』
●助演女優賞 アン・デュケスネイ『Bring In ‘Da Noise, Bring In ‘Da Funk
●演出賞 ジョージ・C・ウルフ『Bring In ‘Da Noise, Bring In ‘Da Funk
●脚本賞 ジョナサン・ラーソン『Rent』
●楽曲賞 ジョナサン・ラーソン『Rent』
●振付賞 セイヴィアン・グローヴァー『Bring In ‘Da Noise, Bring In ‘Da Funk
●装置デザイン賞 ブライアン・トンプソン『The King And I』
●衣装デザイン賞 ロジャー・カーク『The King And I』
●照明デザイン賞 ジュールズ・フィッシャー&ペギー・アイゼンハウアー『Bring In ‘Da Noise, Bring In ‘Da Funk

『The King And I』の評価の高さが今でも不思議なのだが、いずれにしても、主演女優賞はダフネ・ルービン=ヴェガ(『Rent』)には行かずに『The King And I』のドナ・マーフィが獲ったわけで、そう考えると、ジュリー・アンドリューズがノミネーション辞退騒ぎを起こさなければ彼女が受賞する可能性もないではなかった、と思ったりもする(もう1人の候補は『Big』のクリスタ・ムーア)。主演男優賞も、アダム・パスカル(『Rent』)でもセイヴィアン・グローヴァーでもなくネイサン・レインだったわけだし(もう1人の候補は『The King And I』のルー・ダイアモンド・フィリップス)。
が、まあ、全体で言えば、1995/1996年が『Rent』『Noise/Funk』のシーズンだったというのは動かない。明らかな歴史の転換点だった。ちなみに、『Rent』からはイディナ・メンゼルも助演女優賞の候補になっていた。

このシーズン、個人的には、上演されたブロードウェイ・ミュージカルを初めて全て観ることができた記念すべき年だった。

 

[Tony2019] トニー賞ノミネーションをどう見る?

Web

トニー賞ノミネーションの発表を受けて主要候補作の概略をまとめた記事がこちらにアップされました。

以下、参考までに、現地時間4月30日朝に発表された2018/2019年シーズンのミュージカル関連部門作品別トニー賞候補数を挙げておきます。タイトルに該当ページへのリンクがあります。

Hadestown – 14
Ain’t Too Proud – 12
Tootsie – 11
Beetlejuice – 8
Oklahoma! – 8
The Prom – 7
Kiss Me, Kate – 4
The Cher Show – 3
King Kong – 3
Be More Chill – 1
Choir Boy(play)- 1
To Kill a Mockingbird(play) – 1

『Choir Boy』『To Kill a Mockingbird』はプレイですが、前者が振付賞で、後者が楽曲賞で候補になっています。なお、Gettin’ The Band Back TogetherHead Over HeelsPretty Womanは候補になりませんでした。

(追記)こちらに受賞予想をアップしました。

The Chronicle of Broadway and me #111★(1996/May)

19965月@ニューヨーク(その1)

18度目のブロードウェイ(40歳)。

波乱の1996年春。当時の報告に「N.Y.劇場街、春の珍事」というタイトルを付けている。
トニー賞の締め切りギリギリ、4月に幕を開けた2つのミュージカルがブロードウェイの様相をガラリと変えた。オフからやって来た『Rent』『Bring In ‘Da Noise, Bring In ‘Da Funk』(略称:Noise/Funk)。
加えて、シティ・センターの“アンコールズ!”シリーズに『Chicago』が登場。
今振り返っても画期的な年だったと思う。

5月3日 20:00 State Fair@Music Box Theatre 239 W. 45th St.
5月4日 14:00 Rent@Nederlander Theatre 208 W. 41st St.
5月4日 20:00 Chicago@City Center 131 W. 55th St.
5月5日 14:00 Sweeney Todd@Goodspeed Opera House East Haddam, CT
5月5日 20:00 Mishima Montague@La Ma Ma etc. 74A E. 4th St.
5月6日 20:00 A Funny Thing Happened On The Way To The Forum@St. James Theatre 246 W. 44th St.
5月7日 20:00 Big@Shubert Theatre 225 W. 44th St.
5月8日 14:30 I Do! I Do!@Lamb’s Theatre 130 W. 44th St.
5月8日 20:00 The King And I@Neil Simon Theatre 250 W. 52nd St.
5月9日 20:00 Bring In ‘Da Noise, Bring In ‘Da Funk@Ambassador Theatre 215 W. 49th St.

再びコネティカットに遠征した『Sweeney Todd』、オフの『Chicago』『I Do! I Do!』、オフオフの『Mishima Montague』以外の6本がオンの新登場作。量的にも、この春はにぎやかだった。

ここで、#102に書いた『Victor/Victoria』も巻き込んでの大波乱というやつについて説明しておく(当時書いたものを若干編集)。

1995/1996年トニー賞の最大の事件は、授賞式の前に起こった。
ノミネーションの発表された2日後、5月8日水曜日のこと。『Victor/Victoria』のマティネー公演のカーテンコールに現れたジュリー・アンドリューズが、候補になったトニー賞の主演女優賞を辞退すると発表したのだ。
その理由をアンドリューズは、一緒にやってきた素晴らしい仲間たちを評価しないようなトニー賞を私1人が喜んで受けるわけにはいかないから、と言ったらしい。
Victor/Victoria』からのノミネーションが彼女の主演女優賞だけだったからだが、その背景には、『Big』『State Fair』など、これまでブロードウェイで活躍してきたプロデューサーの手がける大きなプロダクションが作品賞に全くノミネートされなかったということも、ムードとしてあったと思われる。つまり、世評が『Rent』『Noise/Funk』に集中したことへの反発というか……。
ま、そんなこんなで興味深いトニー賞になるわけだが、詳細は追って。

各作品の感想も次回以降に。

The Chronicle of Broadway and me #101(All Robbins Program/Love! Valour! Compassion!)

19956月@ニューヨーク(その6)

バレエ公演とストレート・プレイの感想。
なお、2度目の『How To Succeed In Business Without Really Trying』については省略。

『All Robbins Program』(6月17日20:00@New York State Theater)は、ニューヨーク・シティ・バレエの定期公演の1つ。

『All Robbins Program』は、その名の通りジェローム・ロビンズ の振付作品によるプログラム。 “オール”と言っても作品は2つ。日本人作曲家テイジ・イトウの「Watermill」(初演1971年)と、モーリス・ラヴェル作曲の「In G Major」(初演1975年)。この2演目、初演の時期は近いのに、まるで肌合いの違うバレエだった。
「Watermill」は、日本の田園風景をイメージさせるセットの中での静的なバレエ。四季を思わせる微妙なセットの変化の中で、ダンサーの動きは、前衛的と言っていいほどに少なく、緩やか。一瞬だけ出てくるナマハゲと獅子舞を合体させたような扮装のダンサーが、唯一のダイナミックな動きを見せる。おそらく祭を表わしているのだと思われる。音楽は雅楽器を使った渋いもので、舞台の印象は水墨画のよう。美しくはあるが、非常な緊張感を観る者に強いる作品だった。
一方の「In G Major」は、幾何学的に動くアンサンブルの美しさを見せる作品。若干乱れがあったが、それが際立つほどに美しく幾何学的。>

『Love! Valour! Compassion!』(6月14日20:00@Walter Kerr Theatre)は、到着日の夜に観たせいもあって、途中ウトウトしてしまったようだ。<が(と言い訳めくが)、この舞台の良さのいくつかは(英語理解力の問題を除けば)伝わってきた。>と言い訳している(笑)。その感想。

<1994/1995年シーズンのトニー賞で作品賞を受賞したプレイ。直訳すると、「愛!勇猛!哀れみ!」。オリジナル・キャストとして出演していたネイサン・レインはトニー賞授賞式以前に降板。授賞式の司会者の1人だったレインは、自分が少し前まで出ていたプレイの受賞に際して、観客が期待した通りの悔しげな表情をしてみせた。
舞台設定は、ニューヨークから2時間ほど北へ行った(車で、だろうな)ダッチェス郡の湖のそばにポツンとある一軒家と森。出てくるのは8人の男たち。1人は2役 なので役者は7人。心優しきゲイたちのドラマだ 。
気に入ったのは次のような点。
まず、どちらかと言えばシリアスな素材であるにも関わらず、スタイルがエンターテインメント性を備えたコメディであるところ。例えば第2幕の幕開きなど、男たち6人がコーラス・グループのように(アルバム『サーファー・ガール』のビーチ・ボーイズのように)1列に並んで歌いながら登場して、ミュージカルかと思う楽しさ。また、役者たちは時折、観客に向かって自己批評を含んだギャグ入りのモノローグを投げかける。こうしたやり方は、伝統的なコメディのスタイルなのだろうが、そこにアメリカの舞台ならではのよさを感じる。
湖畔のセットも面白い。客席側が湖という設定で緩い傾斜の付いた緑の岸辺のセットがあるのだが、その向こうに湖面を表わすブルーのセットがあり、そこに固定された筏のようなものが浮いている。前述のコーラス隊登場の時、よく観るとその筏の上に全裸の男が横たわっているのに気づく。それ以前にこちらで湖に飛び込んだ人物が、後ろの湖面に現われるというわけだ。シャレてる。
あと、4人でダブルスのテニスをするシーン。4人とも正面を向いて演技する。もちろんボールはなし。その打ち合いのタイミングが絶妙。これもコメディの伝統か。
脚本は『Kiss Of The Spider Woman』のテレンス・マクナリー。
どうでもいいことだが、イノセントな若者役ジャスティン・カークは香取慎吾に似ている。>

見事にドラマの内容について触れていない。激しくウトウトしていたことの証明か(苦笑)。
登場人物たちは劇場関係者で、その辺もニューヨークでウケた理由の1つだろう。1997年に、舞台と同じくジョー・マンテロの演出で映画化されている。