The Chronicle of Broadway and me#1069(La Bohème[2]/The Very Hungry Caterpillar Show)

2023年5月~6月@ニューヨーク(その13)

 オペラと子供向けのパペット・ショウについて。
 

 『La Bohème』(5月29日19:00@Metropolitan Opera House/Lincoln Center)は30年前、1993年の1月に観たのと同じフランコ・ゼフィレッリ(2019年没)演出ヴァージョン(装置デザインも)。つまりは安定人気のMETの定番演目ってこと。
 本当は1週間早く行く予定で、月曜夜は新演出による宙乗り『Mozart’s Die Zauberflöte』(魔笛)を観ようと思っていたのだが、出発時期がズレたのでこちらになった。とはいえ、『La Bohème』は、名曲が多く、人物たちもいきいきしていて楽しめる(悲劇だけど)。

 指揮ジェイムズ・ガフィガン。
 ミミ役スザンナ・フィリップス。ロドルフォ役チャールズ・カストロノーヴォ。
 

 『The Very Hungry Caterpillar Show』(6月2日10:00@DR2 Theatre)は、けっこう前から(どうやら2016年から)時々オフに登場していたパペット・ショウ。一度は観ておこうかと、観劇のない日(この日の夜はコンサートだった)の朝に散歩がてら(宿から歩いて行かれる距離だった)出かけた。
 元になっているのは1969年に出版されたエリック・カールによる絵本「The Very Hungry Caterpillar」で、日本でも1976年に翻訳されて出ていて(邦題:はらぺこあおむし)、その後も版を重ねているらしい(昨日、紀伊国屋書店新宿本店に行ったので絵本売場をのぞいたら、価格の違う2種類が平台に積まれていた)。でもって、コロナ前の2019年に、元本の出版50周年記念で、今回観たのと同じ舞台版の来日公演があり、「英語上演だが、翻訳アテレコが実施され」たとか(ステージナタリーの記事より)。「翻訳アテレコ」がどんな感じなのか、ちょっと想像がつかないが、かなりの低年齢向けだけに、日本の子供たちにうまく伝わったことを祈る。

 毎度言ってることだが、演劇が日常に溶け込んでいる“あちら”の子供向け舞台は、質が高く、無理なく面白くできていて感心する。この作品も、興味の引き方、展開のタイミング、語り口、いずれも丁寧に考えられている(さらに、おそらく実践の中で磨き上げられている)。お見事。

 創案ジョナサン・ロックフェラー。作曲ネイト・エドモンドソン。装置タイラー・シャンク。パペット制作ロックフェラー・ステューディオズ。
 

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