The Chronicle of Broadway and me #469(American Songbook: Betty Buckley and Quintessence with Kenny Werner/Lookingglass Alice)

2007年2月@ニューヨーク(その7)

 コンサートとパフォーマンスの舞台をまとめて。

 『American Songbook: Betty Buckley and Quintessence with Kenny Werner』(2月10日22:30@The Allen Room/Frederick P. Rose Hall)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<ベティ・バックリーのライヴの舞台は、コロンバス・サークルの新しいビルの中にリンカーン・センターが作った、レストラン・シアターの趣を伴ったホール。
 ステージの後ろが全面ガラス窓で、セントラル・パーク・サウスの通りが見通せるという素晴らしい眺望。よき歌を、さらに気分よく聴かせてくれる器だった。>

 「American Songbook」はリンカーン・センター主催のコンサート・シリーズ。文字通りアメリカ生まれの楽曲を顕彰する内容で、出演するミュージシャンも多岐にわたる。
 「コロンバス・サークルの新しいビルの中にリンカーン・センターが作った、レストラン・シアターの趣を伴ったホール」という言い方は、正確には「リンカーン・センターが作ったコロンバス・サークルの新しいビルの中にある、レストラン・シアターの趣を伴ったホール」という表現が正しいはず。ちなみに、2014年、3度目の中村座ニューヨーク公演は、このビルの中にあるローズ劇場で行なわれた。


 『Lookingglass Alice』(2月11日12:00@New Victory Theater)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<ルッキンググラスという名のシカゴの演劇集団が演じる『Alice In Wonderland』(正確にはAlice’s Adventures In Wonderland/邦題:不思議の国のアリス)。
 サーカス的な体技と演劇的驚きとを融合させた、ユニークな舞台。劇場が劇場なので観客の多くが子供のため、中盤、客席の緊張感が途切れる場面もあったが、よく考えられ、訓練された面白い舞台だった。>

 『Lookingglass Alice』というタイトルは、小説の続編『Through the Looking-Glass, and What Alice Found There』(邦題:鏡の国のアリス)のシャレにもなっているはず。
 こうしたパフォーマンスの裾野を広げる、サーカスや演劇的体技を教える学校組織が、けっこう存在するようで、その層の厚さに驚く。
 「劇場が劇場なので」と言っているのは、ニュー・ヴィクトリー劇場が子供のための劇場だという意味。おそらく非営利の、こうした劇場が42丁目にあるというのが実にうらやましい。

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