The Chronicle of Broadway and me #222(If Love Were All/Annie Get Your Gun[2]/Summer ’69)

1999年8月@ニューヨーク(その6)

 当時、旧サイトに感想を書いていない残り3作について、主にデータ的なことを書き留めておきます。

 If Love Were All』(8月27日20:00@Lucille Lortel Theatre)は、トゥウィギーとハリー・グローナーが、それぞれガートルード・ローレンスとノエル・カワードを演じる、ある種の伝記もの。歌われる楽曲はノエル・カワードの作った往年の名曲たち。こちらに、「主目的の『If Love Were All』(中略)が面白かった」と書いているのは、そうした趣向を喜んでいるのだと思われる。ノエル・カワード好きなもので。
 ノエル・カワードは1899年ロンドン生まれ。フレッド・アステアと同い年で、やはり子供の頃から舞台に出ていた。楽曲作者、戯曲家でもあり、洒脱な作風は一世を風靡。代表的な戯曲作品は今でも上演されている。ガートルード・ローレンスはカワードより1歳年上。2人は10代の頃に舞台で出会っているが、恋人同士ではない。ローレンスが『The King And I』ブロードウェイ初演の“私”役オリジナル・キャストで、ロングラン中に病に倒れ、そのまま亡くなったのはごぞんじかと思う。

 ちなみに、トゥウィギーは’60年代末に世界を席巻した“スウィンギン・ロンドン”文化の象徴、あの“ミニの女王”トゥウィギー(日本での一般的表記は「ツイッギー」)。ハリー・グローナーは『Crazy For You』の主人公ボビーのオリジナル・キャスト。
 演出のリー・ローソンはトゥウィギーの夫。脚本のシェリダン・モーリーはカワードの伝記作者だったようだ。

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 『Annie Get Your Gun』(8月29日15:00@Marqis Theatre)については、こちらに特に付け加えることはない。楽しく観た(はず)。

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 『Summer ’69』(8月30日20:00@Douglas Fairbanks Theatre)は、1969年8月、ウッドストック・フェスティヴァルを観ようと親に黙って家を出た高校生たちの話。
 ヒッチハイクで行くんだったような、たどり着いたら終わってたような……。記憶は曖昧だが、とにかくゴタゴタしながら向かう、と。で、途中、フェスティヴァルで歌われたり、歌われなかったけど当時流行っていたりした楽曲が歌われる。それだけ? って印象の舞台だった気がする。

 歌われる楽曲は(記録によれば)次の通り。
 「Woodstock」「Summer In the City」「Goin’ Up The Country」「Mercedes Benz」「The Times They Are A Changin’」「Black Magic Woman」「Somebody To Love」「Teach Your Children」「Fixin’ To Die Rag」「Find the Cost Of Freedom」「For What It’s Worth」「White Rabbit」「With A Little Help From My Friends」「The Weight」「Piece Of My Heart」「Let’s Get Together」「Star Spangled Banner」「Turn, Turn, Turn (To Everything There Is A Season)」
 脚本ビル・ヴァン・ホーン、エレン・マイケルモア、リーア・ポール・レアリー、演出ブルース・ランプキン。

 『When Pigs Fly』の感想にも書いたが、この劇場は今はない。

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