The Chronicle of Broadway and me #403(Luna/Penguin)

2005年4月@ニューヨーク(その9)

 『Luna/Penguin』(4月17日12:00@New Victory Theatre)

<ベルギーの演奏家集団パンタロンの、アニメーション+ナレーション+演奏のショウ。
 劇場から言っても子供向けなのだろうが、大人の鑑賞にも十分に堪えうる。上質な、生演奏付き動く絵本。>

 楽曲作者はフィリップ・ブラル。ベルギー出身のいわゆるクラシック音楽の作曲家。彼の書き下ろした楽曲が、舞台上にいる、ブラル自身を含む管弦楽団によって演奏される。

 パフォーマンスの中身は、タイトルが「/」で別れているように二部構成。
 第一部が『Luna Of The Tree』。「Berona」(ベローナ?)というスロヴァキアの古いおとぎ話を元にしてベルギーの作家バルト・ムイヤールトが話を書き、やはりベルギーの絵本作家ゼルダ・デンドゥーヴェン(?)のイラストと共に作品化。
 第二部の『My Heart Is A Penguin』は、スイスのユルク・シュービガー「When The World Was Still Young」(出版邦題:世界がまだ若かったころ)、スウェーデンのマリット・テーンクヴィスト「Small Story About Love」(出版邦題:愛についての小さなおはなし)、日本の坂崎千春「My Heart Is A Penguin」という3人の童話作家の作品による組曲的な構成。第二部全体のタイトルにもなっている坂崎千春の作品のみ当該の著作を特定できないのだが、プログラムによればバルト・ムイヤールトの補作が加えられているようだから、この時点までに出ていた「ペンギン」シリーズのいずれか、あるいは複数を再構成してあるのかもしれない。坂崎千春の「ペンギン」は、Suicaのキャラクターとしても有名。

 演出は、第一部がヨハン・デ・シュメト、第二部がウィレム・デ・コスター。アニメーション製作は第一部がジョジョ・メディア、第二部がフランシス・ヴァンハウット。
 ナレーションは全編デイヴィス・フリーマン。
 

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