The Chronicle of Broadway and me #447(The Boy Friend)

2006年7月@ロンドン(その3)

 『The Boy Friend』(7月20日14:30@Open Air Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<アメリカではジュリー・アンドリューズのブロードウェイ・デビュー作として知られる『The Boy Friend』だが、楽曲作者/脚本家のサンディ・ウィルソンは、そのブロードウェイ版(1954年開幕)が気に入っていなかったのだとか。ブロードウェイ側のプロデューサーと袂を分かったという記述もある。さらに、ケン・ラッセルによる映画版(1971年)も全くお気に召さなかったらしい。そうプログラムに書いてある。
 ということは、今回の舞台は、かなりの程度オリジナル版にのっとった演出だったのだろう。
 ロンドン初演は1953年だが、1920年代のニースを舞台にしたこの作品は、その時点ですでに充分にノスタルジックだったはず。だから逆に、いつまで経っても古びた印象にならないのかもしれない。
 例えて言えば、RKOのアステア=ロジャーズ映画のような世界の再現で、能天気に楽しい。
 ロンドンのスタッフは、この手の古いミュージカルのリヴァイヴァルを手堅く仕上げるのはうまいようだ。>

 演出イアン・タルボット(この頃、オープン・エア劇場の芸術監督だったようです)、振付ビル・ディーマー(ジリアン・リンの弟子筋らしい)。
 ヒロインのポリー・ブラウン役はレイチェル・ジェラム。

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