★2008年1月~2月@ニューヨーク(その7)
『Pinkalicious』(2月3日12:00@Stage 5/New World Stages 340 W. 50th St.)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。
<日曜正午の『Pinkalicious』は、小さな劇場が親子連れで満杯になった子供向けミュージカル。どうやら原作の絵本が、けっこうポピュラーらしい。
ピンクのケーキを食べ過ぎた女の子が全身ピンク色になるという他愛ない話を、学芸会的ノリ、学芸会的装置で展開していく。>
作曲・作詞ジョン・グレゴー、作詞・脚本エリザベス・カン&ヴィクトリア・カン。エリザベス&ヴィクトリア・カンが原作の同名絵本の作者でもある。
演出テレサ・K・ポンド、振付ダックス・ヴァルデス。
主人公のピンカリシャス役はメグ・フィリップス。
『Oroonoko』(2月3日19:00@Duke On 42nd Street)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。
<タイムアウト誌のリストに付いていたミュージカル印を頼りに観に行ったのだが、ミュージカルと言うよりはプレイ・ウィズ・ミュージックだった。
17世紀にイギリス人によって書かれたアフリカ人の王子の悲劇を、現代のアフリカの作家が脚色したもので、イギリス人による奴隷売買の話が背景にあるが、それに対する告発と言うよりは、数奇な運命と戦う若者の情熱を描いているようだ。
楽曲はホンモノのアフリカもので、もっとミュージカル的だったらよかったのに、と(ミュージカル好きは)思わずにいられなかった。>
元はロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの発案で作られ、ロンドンで上演された作品らしい。
同名原作小説を書いたのは、17世紀後半に生きた“イングランドの最初の女性職業作家”(プレイビルの記述より)アフラ・ベーン。夏目漱石「三四郎」に名前が出てくる人。原作の概要は日本版ウィキペディアに載っている。
それを脚色したのが、ナイジェリア出身でイギリスで活動しているビイ・バンデレ(Biyi Bandele)。小説家・劇作家、映画監督でもある。
音楽はジュウォン・オグンベ(Juwon Ogungbe)。「楽曲はホンモノのアフリカもの」と上記の感想にあるが、オグンベ自身はロンドン生まれ。イギリスとナイジェリアで教育を受けた、とあるから、親がナイジェリアからの移民かもしれない。作曲家であるばかりでなく、オペラ歌手でもある、と自身のサイトに書いてある。作曲・作詞によるオペラ作品もあるようだ。
演出ケイト・ウォリスキー、振付ウォーレン・アダムズ。
シアター・フォー・ア・ニュー・オーディエンスのプロデュース作品。
主人公オルノーコ役はアルバート・ジョーンズ。
“The Chronicle of Broadway and me #502(Pinkalicious/Oroonoko)” への2件のフィードバック