★2008年1月~2月@ニューヨーク(その6)
『The Slug Bearers Of Kayrol Island(or, The Friends Of Dr. Rushower)』(2月2日15:00@Vineyard Theater)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。
<『Avenue Q』はじめ、意欲作を世に送り出し続けているオフのヴィニヤード劇場の新作で、一風変わった内容。
電器製品のマニュアルの文章がなにより詩的だと感じるニューヨークの青年が、ちょっと浮世離れした電気工学の博士、及び、その義理の娘と知り合い、カリブ海あたりの架空の島に、電気製品の下請け会社の奴隷的運び人をやらされている現地の人たちを救いに行く。ところが……。という話が、ユーモラスかつ不気味に展開される。
寓話的でありつつゾッとするような現実味があり、不可思議な余韻が残る。>
「slug bearers」は「ノロマな運び人たち」という意味。
作曲のマーク・マルケイは、1980年代に活躍したミラクル・リージョンというロック・バンドのフロントマンだった人らしい。
作詞・脚本・作画ベン・カッチャー。「作画」と言うのは、カッチャーが“漫画家”だからで、舞台の背景に映し出される絵やアニメーションも彼が描いている。この作品の世界観は彼のもののようだ。
演出はボブ・マッグラス。同姓同名の有名な歌手兼俳優がいるが(「セサミ・ストリート」に初期からボブとして出演)、別人。振付はジョン・キャラファ(『Love! Valour! Compassion!』『Urinetown』『Into the Woods』『Dance Of The Vampires』『Good Vibrations』)。
出演は、博士役ピーター・フリードマン(『Ragtime』)、青年役ボビー・ステッガート(『110 in the Shade』)、博士の娘役ジョディ・フレイダー、他。
“The Chronicle of Broadway and me #501(The Slug Bearers Of Kayrol Island Or, The Friends Of Dr. Rushower)” への3件のフィードバック