The Chronicle of Broadway and me #500(Jerry Springer: The Opera in Concert)

2008年1月~2月@ニューヨーク(その5)

 『Jerry Springer: The Opera in Concert』(1月30日20:00@Carnegie Hall)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

初演のロンドン版は4年前に観た。その後、何度かブロードウェイ入りを目指すニュースが流れたが、未だ実現していない。今回のカーネギー・ホールでのコンサート形式の限定公演には、その前哨戦の意味もあるのか。

 実在のアメリカのTVトーク・ショウを素材に、下世話な話題を格調の高い本格的オペラ唱法で歌い上げるのがウケるのだが、途中から天使が出てきたりして、後半は司会者スプリンガーの“宗教的な罪を問う”的展開となる。それがロンドン版では胡散臭くて(ロンドンものにありがちな“こけおどし”に見えて)醒め気味に観た。
 今回は、コンサート形式の簡素なセットや軽快な演出(ロンドン版はしつこい印象があった)が功を奏したのか、あるいは素材が地元のものなので観客の反応も違うのか、けっこう素直に(ある意味、シャレとして)楽しめた。もっとも、根本的には、小手先の面白さだとは思うが。

 歌わない主役スプリンガーを演じたのはハーヴェイ・カイテル。>

 「未だに実現していない」は継続中。

 ロンドン版のオリジナル・キャストで主演だったというデイヴィッド・ベデラ(『The Rocky Horror Show』)が悪魔役で出演。他に、リンダ・バルゴード(『The Pirate Queen』)、ローレンス・クレイトン(『Once Upon a Mattress』『The Civil War』『Bells Are Ringing』)等。

 演出ジェイソン・ムーア(『Avenue Q』)、振付ジョシュ・プリンス。この2人は、この年の暮れにブロードウェイでオープンする『Shrek The Musical』でもコンビを組むことになる。

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