The Chronicle of Broadway and me #499(Next To Normal)

2008年1月~2月@ニューヨーク(その4)

 『Next To Normal』(2月3日15:00@Second Stage Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<今回の注目は、これ。『The 25th Annual Putnam County Spelling Bee』を生んだセカンド・ステージの作品。
 アリス・リプリー、ブライアン・ダーシー・ジェイムズというキャスティングを見て即オンライン予約し、後で割引が出てたことに気づいて悔やんだが、舞台を観たら後悔は消えた。
 家族再生へ向けての家庭崩壊劇、とでもいった内容なのだが、脚本+演出に仕組まれたアッと驚くツイストが、途中から強いサスペンスを生んで緊張感が高まる。楽曲も、バランスよく現代感覚が盛り込まれていて密度が濃い。
 オンに移るというような性格の作品ではないが、ぜひとも観ておきたい。>

 意外にも、翌年春オンに移り、トニー賞も複数カテゴリーで受賞したのはごぞんじの通り。ピューリッツァー賞も受賞。『Spelling Bee』に次いでこの作品がブロードウェイである程度成功を収めたことにより、セカンド・ステージの存在感がいや増した。『Dear Evan Hansen』に続く道。
 作曲トム・キット(『High Fidelity』)、作詞・脚本ブライアン・ヨーキー。
 演出マイケル・グリーフ(『Rent』『Betty Rules』『Never Gonna Dance』『Grey Gardens』)、振付セルジオ・トゥルヒオ(『Jersey Boys』)。

 出演者は上記のアリス・リプリー(『The Who’s Tommy』『Side Show『James Joyce’s The Dead』『The Rocky Horror Show』『The Baker’s Wife』)、ブライアン・ダーシー・ジェイムズ((『Carousel』『Titanic』『The Wild Party[MTC]』『Sweet Smell Of Success』『The Apple Tree』)の他に、アダム・チャンラー=ベラット、ジェニファー・ダミアノ(『Spring Awakening』)、アサ・ソマーズ(『Dance of the Vampires』『Taboo』『Grey Gardens』)、アーロン・トヴェイト、だが、観た日はダミアノに替わってモーガン・ウィードが演じていた。
 この内、ブライアン・ダーシー・ジェイムズとアサ・ソマーズはブロードウェイ版で抜けるが、ダーシー・ジェイムズは途中参加で復帰することになる。

 「アッと驚くツイスト」については、未見の方のために、明かさない方がいいのだろう。最近観た舞台『hana~1970、コザが燃えた日~』に同趣向の仕掛けがあったが、そちらはそちらで素晴らしい内容で、気にはならなかった。

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