The Chronicle of Broadway and me #544(Guys And Dolls)

2009年2月@ニューヨーク(その4)

 『Guys And Dolls』(2月24日20:00@Nederlander Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

『Guys And Dolls』は、大ヒットした前回(1992年)のリヴァイヴァルが1995年1月8日に幕を閉じて以来の登場。てことは14年振りか。3年半前に観たロンドン版とは別物。
 元々、楽曲、脚本の完成度が高く、初演の1950年時点でもふた昔前にあたる1930年代が舞台なだけに、かえって古くならない。ある程度の役者を揃えれば、まず失敗はない作品で、今回も楽しいミュージカル・コメディに仕上がっている。
 しかしながら、だ。1992年版を観た身としては、オリジナル・キャストでネイサンとアデレイドを演じてスターになったネイサン・レインとフェイス・プリンスの不在を強く感じるのですよ。
 ことにレイン。印象が強烈だっただけに、ないものねだりと知りながらも、その姿を求めてしまう。ま、知らない方は気にせずお楽しみください(笑)。
 ただ、演出デス・マカナフお得意の映像使いが、今回は、ややうるさい。また、最初と最後に原作者デイモン・ラニヨンを登場させるのは蛇足な気がした。>

 この『Guys And Dolls』の印象は薄い。公演自体も、約1か月のプレヴューを含めても2か月とちょっと、という短命に終わっている。6月14日クローズってことは、トニー賞の結果を見て閉めたのか。もっとも、候補になったのはリヴァイヴァル作品賞と装置デザイン賞だけだったのだが。

 主要出演者4人の中で観たことがあったのは、スカイ・マスターソン役のクレイグ・ビアーコ(『The Music Man』『Thou Shalt Not』)だけ。サラ・ブラウン役ケイト・ジェニングス・グラントは、もっぱらストレート・プレイの人。ネイサン・デトロイト役オリヴァー・プラット、ミス・アデレイド役ローレン・グレアムの2人は、TVドラマで人気だった人のようだ。
 他に、救世軍のカートライト将軍役でメアリー・テスタ(『On The Town』『Marie Christine』『42nd Street』『See What I Wanna See』『Xanadu』)、「Sit Down, You’re Rockin’ The Boat」を歌うナイスリー=ナイスリー・ジョンソン役でタイタス・バージェス(『Good Vibrations』『Jersey Boys』『The Little Mermaid』)、ハリー・ザ・ホース役でジム・ウォルトン(『And The World Goes ‘Round』『Crazy For You』@N.J.)が出ていた。

 演出は上記の通りデス・マカナフ(『The Who’s Tommy』『How To Succeed In Business Without Really Trying』『Dracula, The Musical』『Jersey Boys』)、振付セルジオ・トゥルヒオ(『The Great American Trailer Park』『Jersey Boys』『Next To Normal』『Saved』)。

 上掲写真右は、地下鉄タイムズ・スクエア駅通路のポスター。

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