The Chronicle of Broadway and me #497(The Little Mermaid)

2008年1月~2月@ニューヨーク(その2)

 『The Little Mermaid』(2月1日20:00@Lunt-Fontanne Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<正式オープンは1月10日。
 1989年のアニメーション映画版はディズニー・アニメ中興の礎となったヒット作で、公開当時に楽しく観たが、内容は、ディズニーの舞台ミュージカル化作品の中でも、とりわけ子供向けの話であるのは明らかだ。なので、まっすぐに『Beauty And The Beast』の抜けた後に入るファミリー・ミュージカルとして作ってある。
 装置はアイディア豊富で凝っているし、キャストも粒揃い。例によって主役は没個性な作りだが。高望みせずに、集まってきた子供たちと一緒に無邪気に楽しむのが正解なのだろう。>

 映画版の楽曲は、作曲アラン・メンケン、作詞ハワード・アッシュマン。続く映画版『Beauty And The Beast』もそう。メンケン&アシュマンは最初はオフの『Little Shop Of Horrors』で組んだコンビ。残念ながら映画版『Beauty And The Beast』が完成する前にアシュマンは亡くなっている(1991年)。ということもあり、この舞台版『The Little Mermaid』では、追加曲(けっこうある)の作詞でグレン・スレイターが参加している。
 演出フランチェスカ・ザンベッロ(元々はオペラの演出家で、これがブロードウェイ・デビュー)、振付スティーヴン・ミア(ロンドン版『Anything Goes』『Mary Poppins』『Sinatra At The London Palladium』)。

 「主役は没個性な作り」と言っているのは、役者の個性を生かすよりは誰が演じても変わりがないように演出されている、という意味。アリエルが没個性なキャラクター、という意味ではない。

 主な出演者は次の通り。
 アリエル役シエラ・ボーゲス(ブロードウェイ・デビュー)。ウルスラ(アースラ)役シャーリー・レネ・スコット(『Aida』『Dirty Rotten Scoundrels』)。トリトン王役ノーム・ルウィス(『The Who’s Tommy』『Side Show』『Golden Boy』)。セバスチャン役タイタス・バージェス(『Good Vibrations』『Jersey Boys』)。グリムスビー役ジョナサン・フリーマン(『She Loves Me』『How to Succeed in Business Without Really Trying』『On The Town』『A Class Act』『42nd Street』)。カルロッタ役ハイディ・ブリッケンスタッフ(『The Ballad Of Bonnie And Clyde』)は、主要キャストだった『[title of show]』のブロードウェイ進出にあたり一旦抜けることになるものの、翌年1月にウルスラ(アースラ)役で戻って来ることになる。他に、エディー・コービッチ(『Carousel』『Seussical』『The Drowsy Chaperone』)、タイラー・メイナード(『Mary Poppins』)、後に『Ain’t Too Proud』でトニー賞候補になるデリック・バスキン(『The 25th Annual Putnam County Spelling Bee』)等。

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