The Chronicle of Broadway and me #352(Little Shop Of Horrors)

2003年10月~11月@ニューヨーク(その6)

 『Little Shop Of Horrors』(10月31日20:00@Virginia Theatre)のブロードウェイ登場は、これが初。
 オフ初演の経緯は次の通り。

<ミュージカル『Little Shop Of Horrors』は、ディズニーの『Beauty And The Beast』の楽曲作者コンビ、アラン・メンケン(作曲)×故ハワード・アッシュマン(作詞)の出世作として知られる。’50〜’60年代のR&RやR&Bへのオマージュ風楽曲と、後に開花する彼らのロマンティックな作風とが混在するポップな作品で、1984年にオフ・オフで1か月ほど上演された後にオフの劇場に移って5年半近いロングランを記録。>

 これは、2019年のオフでのリヴァイヴァル時にこちらに書いたリポートからの引用。続いて、こう書いている。

今回のオフ・ブロードウェイ・プロダクションの謳い文句に「when it returns to its off-Broadway roots this fall!」とあるのは、そのためだ。1986年にはTV番組「サタデー・ナイト・ライヴ」関係の人気者が大挙出演したミュージカル映画版が作られたが、元々がロジャー・コーマン監督が低予算で作った1960年の同名映画(非ミュージカル)なので、ミュージカル舞台版には“その手”のカルトな雰囲気が漂っている。>

 つまり、この2003年のブロードウェイ公演は、作品の流れから言うと別枠ってことか。
 ついでだから、「あらすじ」も書いてあるので、その続きも転載すると。

<舞台はダウンタウンのサエない花屋。そこで働くダメ店員がオードリー2世という不思議な花を育て始めたとたんに客が集まり始め、店は繁盛する。が、実はその花の正体は……、という“ホラー”な展開は、ごぞんじの方も多いと思うので(知らない方にはネタバレになるし)省略させていただくとして>

 ええ? そうなの?
 ま、有名作品なので、各自、調べてください(笑)。

 で、その2019年版の感想に合わせて主要登場人物のキャストを紹介していくと、次のようになる。
 ダメ店員セイモアが、ハンター・フォスター(『Urinetown』)。
 セイモアの憧れる花屋の同僚オードリーが、ケリー・バトラー(『Hairspray』)。
 オードリーの恋人のサディスティックな歯医者オリンが、ダグラス・シルズ(『The Scarlet Pimpernel』)。
 振付キャスリーン・マーシャル。演出ジェリー・ザックス。

 リヴァイヴァルの動機は不明だが、キャスト、スタッフから言って、手堅い興行を目指したと思しい。ただし、1年未満で終わっているので、結果的にはどうだったのか。
 観客としては、初めて観た「モンスター・フラワーの芸」に驚いただけでも満足だったが。あと、ケリー・バトラーの出演と。

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