The Chronicle of Broadway and me #858(Liberty/Cagney)

2016年7月@ニューヨーク(その4)

 オフの(当時の)新作2本。
 

 『Liberty』(7月14日15:00@42 West)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<新たにオープンした「THE OUT NYC」というホテルに併設される形の新しい小さな劇場での上演。

 リバティ島に自由の女神を建てるに到るまでの移民を巡る“寓話”で、フランスから渡って来る少女が女神の化身だと、観客は途中で気づく。
 ごくごく小規模だし、さほど緻密にできているわけではないが、発想は面白い。>

 作曲ジョン・ゴールドステイン、作詞・脚本ダナ・レズリー・ゴールドステイン。
 演出エヴァン・パパス(出演者として『My Favorite Year』『Parade』)。

 少女/女神役アビゲイル・シャピロ(『Dr. Seuss’ How The Grinch Stole Christmas!』)。
 

 『Cagney』(7月16日20:00@Westside Theatre(Upstairs))について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<ジェイムズ・キャグニーを主人公にした伝記的ミュージカル。
 3月半ばに始まっていたが、前回は見送った作品。続いていてくれてよかった。

 個性的な主役と複数役を巧みにこなす芸達者な脇役数人による典型的なオフの舞台。
 脚本や演出に新味はないが、キャグニー主演のギャング映画+キャグニーがジョージ・M・コーハンを演じた映画『Yankee Doodle Dandy』の印象を舞台上でうまく再現しているのが、年配の客に受けている(戦時下の愛国心の発露は、時代は違うが『Yankee Doodle Dandy』でのコーハンの行動と二重写し)。

 見せどころは主演ロバート・クレイトンのキャグニーっぽいタップ・ダンス。>

 ロバート・クレイトンは、これ以前に『Chitty Chitty Bang Bang』『The Little Mermaid』『Anything Goes』『The Mystery Of Edwin Drood』等に出演してきていて、この後、『Frozen』でウェーゼルトン公爵を演じることになる。

 楽曲は、この作品のための書き下ろし(主演のロバート・クレイトン作曲・作詞、あるいは、クリストファー・マックガヴァーン作曲・作詞)と、ジョージ・M・コーハン作曲・作詞による既成のものが混在している。編曲はマックガヴァーン。
 脚本ピーター・コリー。
 演出ビル・カステリーノ。振付ジョシュア・バーガス。

The Chronicle of Broadway and me #858(Liberty/Cagney)” への1件のフィードバック

コメントを残す