The Chronicle of Broadway and me #296(The Producers[2]/Blood And Feathers)

2002年5月@ニューヨーク(その7)

 The Producers(5月4日14:00@St. James Theare)についての感想は、こちらに書いたように、「主役は変わっても面白い面白い。」ということなので、ここではキャストの変更についてのみ。

 ネイサン・レインが演じていたレオ役は、フランツを演じていたブラッド・オスカーに。
 マシュー・ブロデリックが演じていたマックス役は、もっぱらストレート・プレイに出ていたスティーヴン・ウェバーに。
 ブラッド・オスカーが演じていたフランツ役は、リヴァイヴァル版『Chicago』のオリジナル・キャストだったジム・ボーステルマンに替わっているのだが、観た日は代役のジョン・トレイシー・イーガン。
 ロジャー・バート、ゲイリー・ビーチ、ケイディ・ハフマンといった準主役格は変化なしでした。

 『The Producers』観劇初回の感想は、こちら
 そう言えば、井上芳雄のレオでの翻訳上演が来月から始まるんですよね。
 

 Blood And Feathers/Ute Lemper(5月5日21:30@Joe’s Pub)は、パブリック・シアター内のレストラン・シアターでのウテ・レンパーのショウ。今は入口がパブリック・シアター内にあるが、この頃は、まだ外から入る構造だったんじゃなかったか。

 リヴァイヴァル版『Chicago』のヴェルマ役としてオリヴィエ賞を受賞したロンドン版から、鳴り物入りでブロードウェイ版に移って来たウテ・レンパーは、ドイツ出身で、クルト・ヴァイル楽曲を中心とするキャバレー・ソングの歌い手としても知られている。このジョーズ・パブでのパフォーマンスは、そちらの魅力を存分に発揮したショウ。
 ヴァイルの他、ジャック・ブレル、アストラ・ピアソラからトム・ウェイツといった辺りにまで触手は延び、ディートリッヒを想起させる(ドイツ語を交えるせいかもしれないが、意識はしているだろう)深みと凄みのある歌いっぷりで異世界へと誘ってくれる。

 やはり『Blood And Feathers』のタイトルで3年後に上演されたカフェ・カーライルでのショウが映像ソフト化されている(CDもあり)。

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