The Chronicle of Broadway and me #490(Doris To Darlene, a cautionary valentine/Celia: The Life And Music Of Celia Cruz)

2007年11月@ニューヨーク(その3)

 『Doris To Darlene, a cautionary valentine』(11月20日20:00@Playwrights Horizons)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<プレイビル・オンラインのオフ・ブロードウェイの一覧に“Play with Music”とあったので観に行ったのだが、これが、ほぼ“Play”。
 フィル・スペクター+ロニー・スペクターあるいはダーレン・ラヴ(仮名にしてあるが、明らかに彼らがモデル)、リヒャルト・ヴァーグナー(ワーグナー)+ルートヴィヒ2世、現代の高校生と音楽教師、という3組の人間模様が音楽と愛を巡って描かれる。
 終盤、音楽教師がア・カペラで朗々とアリアを歌いだしたので驚いた。あちらの役者は何でもできるんですねえ。>

 作者のジョーダン・ハリソンがプレイビルに書いているところによると、スペクターのプロデュースしたロネッツのシングル「When I Saw You」の最後に流れるヴァイオリン群が、ワーグナー『Tristan Und Isolde』の「Liebestod」のメロディを奏でる。100年の時を隔てた、その2つの楽曲のつながりが、この戯曲を書かせた、ということらしい。“音の壁”についても言及しているが(前例のないほど多数の楽器群)、それ以上に、両者の音楽に感じる情熱と罪悪感に触発されたとか。
 演出レス・ウォーターズ。

 女性歌手役はデアドレ・アジザ。
 

 『Celia: The Life And Music Of Celia Cruz』(11月23日17:00@Stage 2/New World Stages)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<サルサの女王、故セリア・クルーズの伝記ミュージカル。
 特徴は、演じるセリアと歌うセリアとが別人なことで、早い話、役者と歌手なわけだ。そんなこともあり、セリアの夫の目を通したドラマになってはいるが、半ば擬似コンサートの印象。歌手(シオマラ・ローガート)がうまいこともあり、楽しんだが。
 観た回は英語だったが、スペイン語での上演が多いようだ。そっちの方が盛り上がるんだろうな。>

 楽曲はクルーズのレパートリーから。脚本カーメン・リヴェラ&カンディド・ティラード。演出ハイメ・アスピリクエタ、振付マリア・トーレス。

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