The Chronicle of Broadway and me #559(Girls Night/Don’t Leave It All To Your Children!/The Greenwich Village Follies)

2009年6月@ニューヨーク(その5)

 『Girls Night: The Musical』(6月20日17:00@Sofina’s)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<今回一番驚いた演目がこれ。
 何が驚いたって、バックの演奏がカラオケで、客席のほとんどを占める女性の多くが酔っ払っていること。ノリとしてはニューハーフ・クラブのショウな感じ。
 ストレス発散の場、ってことか。それでも出演者5人の女優がそれなりにうまいから困る。一応ストーリー(というか状況設定)はあります、とだけ言っておこう(笑)。>

 単なる「カラオケ」ではなく、楽曲が全て「既存のヒット曲」。つまり「カラオケ・バー」的。「Girls Just Wanna Have Fun」「I’m Every Woman」「I Will Suvive」「I Am What I Am」といった“女性の存在主張”な曲が並ぶ。プログラムを見ると元はイギリス産らしく、なるほど、な作り。最初のUKツアーは2003年に始まっている。
 脚本ルイーズ・ロッチェは元々はTV界の人のよう。演出のジャック・ランドル共々、イギリスからやって来ている。
 

 『Don’t Leave It All To Your Children!』(6月20日20:00@Actors Temple Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<有名な映画や舞台(例えば『Going My Way(我が道を往く)とか)に出演経験のある超ベテラン俳優4人(オフ典型編成の男女2人ずつ)による歌+スタンダップ・コミックのショウ。
 老人が現状に苦言を呈するスタイルで軽妙に進行。当然ながら、みなさん立派な現役で、いやもう芸能人の層の厚さに呆然とする。>

 ビング・クロスビーの映画『Going My Way』に出たというのはスティーヴ・ロッシ。アレン&ロッシというコメディ・チームで知られる人で、映画『The Jolson Story』とかにも出ている。
 あとは、『Oh, What A Lovely War!』でブロードウェイ・デビューし、オフのヒット・ミュージカル『Your Own Thing』のオリジナル・キャストだったというマーシャ・ロッド、『Funny Girl』のファニー・ブライス役でブロードウェイ版代役→ツアー主役だったバーバラ・ミンカス、スタンダップ・コミックで売り出し、TVで知られるようになったロニー・シェル、といった面々。
 作曲・作詞・脚本・演出ソウル・イルソンはTVのライター/プロデューサー。振付ルディ・トロント(『Sugar Babies』)。
 

 『The Greenwich Village Follies』(6月21日19:00@Manhattan Theatre Source)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<打って変わって若手の役者5人による、ごくごく小さな空間でのショウ。
 タイトルの通り、グリニッチ・ヴィレッジの歴史をソング&ダンスで見せていくショウで、同地の自由な気風の賛歌を軸に、アメリカの矛盾と希望を描き出す。
 若いながらもそれなりに達者な出演陣の熱演に、爽やかな気分が残る。>

 作曲・作詞ダグ・シルヴァー、作詞・脚本・演出アンドリュー・フランク。
 原案のフラン・カームサーはリヴァイヴァル『Hair』にもプロデューサーとして関わっていて、この後もブロードウェイで主にプレイのプロデュースを手掛けている。

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