The Chronicle of Broadway and me #748(Cuff Me: The Fifty Shades Of Grey Musical Parody/Lady Day)

2013年9月@ニューヨーク(その8)

 オフ作品を2本まとめて。

 『Cuff Me: The Fifty Shades Of Grey Musical Parody』(9月28日20:00@Actors Temple Theater)の原作『The Fifty Shades Of Grey』は大ヒットしたポルノ小説。オンライン小説として話題を呼んだ後、2011年に書籍化。さらに映画化された。
 この舞台は、タイトルにもあるように、そのパロディ・ミュージカル化。同時期に別のパロディ版も登場した記憶があるが、パロディで観客が笑えるほど元ネタが広まっていたわけだ。
 4人の役者が様々な役をこなすのはオフの常だが、主人公のグレイを演じる役者が別役も演じてしまうあたりに、作品の奔放さ(笑)が表われている。

 楽曲は既成のヒット曲。「S&M」とか「Like A Virgin」とか「Call Me」とか、いかにもな選曲。
 創案ティム・フラハーティ。脚本ブレッドフォード・マクマラン、ジェレミア・アルバーズ、ショーン・マイケル・デヴェロー。
 演出ソニヤ・カーター。


 『Lady Day』(9月29日19:00@Little Shubert Theatre)は、今回同様、歌手のディー・ディー・ブリッジウォーターの主演で、1987年にロンドンで上演されている(オリヴィエ賞にノミネート)。その26年ぶりのリヴァイヴァルということになる。
 晩年のビリー・ホリデイを描いている点は、翌年ブロードウェイで上演された『Lady Day At Emerson’s Bar And Grill』と共通しているが、舞台上だけを描いたあちらと違って、こちらはリハーサルや楽屋が出てくる。ブリッジウォーターの歌は素晴らしいのだが、芝居部分になると少し退屈、というのが当時抱いた感想。

 脚本・演出スティーヴン・スタール。

 共演はデイヴィッド・エイヤーズ(『Fiddler On The Roof』)。音楽監督・編曲・ピアニストはビリー・ジョリー。
 

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