The Chronicle of Broadway and me #318(Mandy Patinkin in Concert: Celebrating Sondheim)

2003年1月@ニューヨーク(その4)

 『Mandy Patinkin in Concert: Celebrating Sondheim』(1月6日20:00@Henry Miller’s Theatre)は、ホリデイ・シーズンの1か月間、当時上演中だった『Urinetown』の公演のない土日の夜にだけヘンリー・ミラーズ劇場で行なわれたマンディ・パティンキンのコンサート。

 プレイビルを開くと、曲目の代わりに次のようなパティンキンの挨拶が載っている。

 今夜のショウは、ポール・フォードと私が過去13年にわたって作ってきたコンサートとは違っています。私たちが最初のコンサートを開いたのは1989年。それを『Dress Casual』と題した理由は…歌手1人、ピアノ1人、数多くの天才の言葉と音楽、それにほんの少しばかりの私の語りという内容だったからです。シーズンごとに内容を変えていますが、どこで上演しても時間は90分から2時間の間で、休憩は入れたくないということは私たちの間で決まっています。
 (中略)
 あなたがご覧になるのは私たちの新しいショウ、『Celebrating Sondheim』です。今夜のプログラムで演じられるのは全て歌で、おしゃべりや語りはありません。ソンドハイムの50年のキャリアを振り返るといったものではなく、ソンドハイムの詞と曲が私にどのように語りかけてくるかについての比喩的な旅なのです。

 ……というわけで、出演者はパティンキンとピアニストのポール・フォードの2人。
 休憩はなく、MCもなく、ひたすらスティーヴン・ソンドハイムの楽曲が歌い継がれていく。その潔い構成と演奏に圧倒されたことを覚えている。

 前述のようにプレイビルには曲目の記載がないし、記憶も霧の彼方だが(笑)、前年の2月にフィラデルフィアの劇場で上演されたパティンキンの同趣旨のショウ(ポール・フォードの伴奏でソンドハイム・ナンバーを歌う)のライヴ・アルバム『Mandy Patinkin Sings Sondheim』(ノンサッチ)のことが、プレイビルの作品扉ページ下段に書かれているので、おそらく近い内容だったと思われる。気になる方はチェックしてみてください。

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