The Chronicle of Broadway and me #468(Meet Me In St. Louis)

2007年2月@ニューヨーク(その5)

 『Meet Me In St. Louis』(2月10日15:00@Irish Repertory Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<『若草の頃』という邦題は、もちろんジュディ・ガーランド主演の1944年の映画版に付けられたものだが、その舞台版を観たのは1990年の5月24日、ガーシュウィン劇場。舞台上を走った電動のトロリー・カー以外は印象の薄い、失敗作だった。
 今回は、小さい舞台に相応しく、ザックリと刈り込んで手堅くコンパクトにまとめてあり、楽しく観た。元々が家庭劇だがら、こっちの方が本道なのかも。>

 演奏がピアノ、ヴァイオリン、チェロという小振りな編成なのもよかった。
 作曲・作詞ヒュー・マーティン&ラルフ・ブレイン。使用楽曲は、映画→ブロードウェイ版→このオフ版と移るたびに少しずつ変化している。このオフ版で使われているマーティン&ブレイン作ではない楽曲は、「Meet Me In St. Louis」(作曲・作詞ケリー・マイルス&アンドリュー・B・スターリング+改作詞マーティン&ブレイン)と「Under The Bamboo Tree」(作曲・作詞ボブ・コール&ザ・ジョンソン・ブラザーズ)。
 脚本ヒュー・ホイーラー。原作はサリー・ベンソンの短編小説集『The Kensington Stories』とそのMGMによる映画化『Meet Me In St. Louis』(脚本アーヴィング・ブレッチャー&フレッド・F・フィンクルホフ)。
 このオフ版の演出はアイリッシュ・レパートリー劇場の芸術監督でもあるシャーロット・ムーア。振付バリー・マックナブ。
 映画でガーランドの演じたエスター役はボニー・フレイザー。父親役がジョン・ヒコック(『Parade』『Aida』『Little Women』)。

 オリジナルの映画『Meet Me In St. Louis』は、ガーランドの歌う楽曲も複数ヒットして(「Have Yourself A Merry Little Christmas」「The Trolley Song」「The Boy Next Door」)、本国では大当たりだったらしい。話自体は『Little Women』(邦題:若草物語)の亜流なのだが(だから日本公開の際、配給会社が邦題に「若草」と付けたはず)。アメリカでの公開は日本が空襲に晒されている最中のことだ。
 ということを前回のブロードウェイ版の感想では触れていないので、一応書き留めておく。

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