The Chronicle of Broadway and me #106(Swinging On A Star)

1995年10月@ニューヨーク(その5)

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 『Swinging On A Star』(10月15日15:00@Music Box Theatre)は、#099で報告した通り、10月に入ってブロードウェイ入りした。以下、ブロードウェイ版についての当時の感想。

<「1920年代から1950年代にかけて活躍した作詞家(一部作曲も)ジョニー・バークの作品を集めたレヴュー。小規模だが、歌と踊りのバランスも良く、装置も豪華ではないがしっかりしたもので、楽しめた」と書いた前回の印象は大筋で変わらない。
 加えて、さすがに、ブロードウェイ入りするに当たって、絞るべき所は絞ってきたという感じがある。
 まず、ややもたれる感のあった第1幕の後半(第3景「ラジオショウ」、第4景「USOショウ」)を心持ちテンポ・アップ。
 第2幕は、最も完成度の高かった第1景「ボールルーム」はそのままだが、残る2景には手が入った。クロスビー、ホープ、ラムーアの登場する第2景「珍道中」は、曲目にも構成にも変更があり、よりスマートかつにぎやかになった。最後の第3景も2曲が加えられ、より贅沢に。
 総じて言えば、ゴージャスに見せつつ、シェイプアップしてスピード感を高めた、ということだろう。
 ミュージック・ボックスという小振りの劇場ともマッチした好ましいショウだが、ブロードウェイの60ドルという料金でどこまで健闘できるか、やや心配。
 キャストは、「ボールルーム」の景でユージン・フレミングと組んで素晴らしいダンスを見せたロリ・ハートがデニス・フェイと交替した以外は、前回と同じ顔ぶれだった。>

 残念ながら心配した通り、年明けにクローズした。