The Chronicle of Broadway and me #259(Frankenstein: The Rock Musical/La La Lachiusa/Swing![2]/Christmas Spectacular[3]/The Big Apple Circus[2])

★2000年11月＠ニューヨーク（その11）

　この渡米時の、旧サイトに感想を書いていない残りの演目をまとめて。例によって、データ的なことをメインに。

　『Frankenstein: The Rock Musical』（11月5日17:30@La Mama e.t.c.）は、ウィリアム・エレクトリック・ブラックことイアン・エリス・ジェイムズが楽曲・脚本を書き、演出したミュージカル。
　もちろん原作はメアリー・シェリーの同名小説で、しかも、北極で科学者フランケンシュタインを助けた船長が妹に向けて書いた手紙、というスタイルを踏襲するなど、かなり原作に忠実な設定だったようだ。変わっているのは、そのストーリーを俯瞰するメアリー・シェリー役者も登場するところか。

　イアン・エリス・ジェイムズはTV畑でも仕事をしている人で、『Sesami Street』のために複数の楽曲を書き下ろしていることで知られている。また、振付のトレビアン・ポラードはアルヴィン・エイリー・アメリカン・ダンス・センターで学んだ人。てことは、ポップな感覚も持つ躍動的なミュージカルだった可能性が高いが、残念ながら強い印象は残っていない。
　「ロック・ミュージカル」と謳っているものの、バンドはピアノとベースのみ。それもいい感じ。音源が残っていれば聴きたいが。

　『La La Lachiusa』（11月5日20:30@Joe’s Pub）は、『Marie Christine』『The Wild Party』の楽曲作者マイケル・ジョン・ラキウザのコンサート。ジョーズ・パブはパブリック・シアター内のバー。

　ラキウザの他に、ゲスト歌手として、ジュディ・ブレイザー（『Titanic』）、マット・ボガート（『The Civil War』）、ネイサン・リー・グレアム（『The Wild Party』）、アリス・プレイテン（上演中の『Seussical』出演中）が登場した。

　『Swing!』（11月8日14:00@St. James Theatre）は2度目。前回の感想はこちら。
　この手のショウは手垢の付いた感じになりがちだが、これは軽快で芸も豊富。楽しかった。

　『Christmas Spectacular』（11月9日11:00@Radio City Music Hall）は3度目。過去の感想は→1度目、2度目。
　まだ、3D眼鏡をかけての飛び出す映像は始まっていない頃のようだ。

　『The Big Apple Circus』（11月9日14:00@Lincoln Center）は、1993年1月1日以来の2度目。前回観た時には付いていた定冠詞が、この回はなかった。1度目の感想はこちら。
　「Clown Around Town」というサブタイトルが付いていて、プログラムを見ると、全体がニューヨークの名所巡り的な場面設定になっている。校正・演出マイケル・クリステンセン＆キース・アンダーソン。