The Chronicle of Broadway and me #898(The Songs Of Sam Salmond/I’ll Take It)

2017年7月~8月@ニューヨーク(その6)

 コンサート形式の小規模なショウ2つ。
 

 『The Songs Of Sam Salmond』(7月31日19:00@54 Below)は、ジョナサン・ラーソン賞を受賞している楽曲作者サム・サルモンドの楽曲を仲間の役者や歌手たちが歌う、レストラン・シアターのショウ。

 サム・サルモンドの作品を全く観たことがないので、なぜ観に行ったのか、まるで心当たりがないんだが(笑)。
 ジェレミー・クシュニア(『Footloose』『Jesus Christ Superstar』『Atomic』『Head Over Heels』)や、彼と『Next To Normal』のツアー・カンパニーで一緒だったというプレストン・サドリア、翌年夏に『Be More Chill』のオフ版で主役を演じることになるウィル・ローランド(『Dear Evan Hansen』)といった面々が出ているから、何かしら情報を得て観に行ったんだと思われる。同じく翌年夏に『Head Over Heels』でブロードウェイ・デビューを飾ることになるボニー・ミリガン(『Kimberly Akimbo』)も出ていた。
 当日の模様は断片的にYouTubeに上がっているようです。


 『I’ll Take It』(8月1日15:00@Studio 2B/Ripley Grier Studios)は、『Dreamgirls』『Side Show』で知られる作曲家ヘンリー・クリーガーの新作。そのリーディング試演が小さなスタジオで行なわれた。
 原作は、クリストファー・モーリーという1890年生まれのアメリカの著述家が1917年に発表した最初の小説『Parnassus On Wheels』(邦題:巡回文庫)で、『The Haunted Bookshop』(邦題:幽霊の出る古本屋)という続編も出たらしい。夢見がちな兄の面倒をみるのに疲れた、40代に足を踏み入れようとしている女性ヘレンが、馬車で本を売り歩く男の商売道具一式を買い取って、”自分の人生”の旅に出る話。

 作詞・脚本イーライ・パシック。
 演出は『Zanna, Don’t!』のデヴァナンド・ジャンキ。

 ヘレン役は2年後に『Beetlejuice』に出ることになるジル・アブラモヴィッツ。

 クリーガー氏とは、ちょうど20年前に、亡き大平和登氏のご紹介でお目にかかったことがあった。ご挨拶して大平氏のお話を少しさせていただいたが、心から残念そうにしていらしたのが印象に残った。

 この公演は、主催のアマス・ミュージカル・シアターにも関わっていらっしゃる、現地在住の田中史子さんにお声がけいただき観ることができました。ありがとうございました。

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