The Chronicle of Broadway and me #538(My Vaudeville Man)

2008年11月@ニューヨーク(その7)

 『My Vaudeville Man』(11月22日14:00@Theatre At St. Peter’s)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<ジャック・ドナヒューという実在のヴォードヴィル役者の半生を、母親との手紙のやりとりを通じて描く伝記的ミュージカルで、出てくるのはジャックと母親のみ。
 その構成も、シンプルながらよくできていて面白いが、見どころはジャック役者のソング&ダンス・マンぶりにある。映画『Yankee Doodle Dandy』のジェイムズ・キャグニーを髣髴させるショーン・ワイリーの熱演に心から拍手。>

 オフ・ブロードウェイでは男女2人ずつ計4人によるコント集的ミュージカルというのをよく見かけるが(典型が『Forbidden Broadway』シリーズ)、男女2人によるエンターテイナーの伝記的ミュージカルというスタイルに出くわすことも少なくない。これもその1つだが、多くは夫婦か恋人の設定で、親子というのは珍しい。
 前年のNYMF(ニューヨーク・ミュージカル・シアター・フェスティヴァル)『Mud Donahue And Sun』のタイトルで参加して好評を得た後のオフ登場らしい。
 ジャック・ドナヒューは1910年代にヴォードヴィルの世界に入り、20年代にはブロードウェイでも活躍した人。『Sunny』『Rosalie』といった舞台でマリリン・ミラーと共演したため、ミラーと結婚したTV/映画監督のジャック・ドノヒューと混同される……と、とある記事にある。

 作曲ボブ・ジョンストン、作詞ボブ・ジョンストン&ジェフ・ホーキハウザー。脚本は、ドナヒューの自伝「Letters Of A Hooker To His Ma」を元にジェフ・ホーキハウザーが書いている。
 演出・振付リン・テイラー=コーベット(『Flight Of The Lawnchair Man』)。

 ドナヒューを演じるショーン・ワイリー(『42nd Street』『Dracula, The Musical』)は、テイラー=コーベットと共同で振付も行なっている。
 共演はカレン・マーフィ(『All Shook Up』)。

The Chronicle of Broadway and me #538(My Vaudeville Man)” への2件のフィードバック

コメントを残す