The Chronicle of Broadway and me #618(Fellowship!/Without You/Petrouchika/Pandra’s Box/V-Day)

2010年10月@ニューヨーク(その5)

 NYMF(ニューヨーク・ミュージカル・シアター・フェスティヴァル)参加作品特集。全15本を3分割して、その2。

 『Fellowship!』(10月7日20:00@ATA Chernuchin)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

『The Lord Of The Rings』(ロンドンの舞台ミュージカル版は未見)のパロディ。チープなセットの中、少人数で大掛かりな話をやる、というあたり、モンティ・パイソン的。
 ミュージカルとしてどうこうじゃなく、大笑いすればオーケーってところが、いっそ痛快。>

 作曲アレン・シンプソン、作詞ブライアン・D・ブラッドリー、リサ・フレデリックソン、ケリー・ホールデン=バシャー、ジョエル・マックレイリー、エディ・パッターソン、スティーヴ・パーニック、コリー・ロウズ、アレン・シンプソン、ライアン・スミス、ピーター・アレン・ヴォート、マシュー・スティーヴン・ヤング。脚本ジョエル・マックレイリー&ケリー・ホールデン=バシャー。
 演出ジョエル・マックレイリー。振付ミシェル・スピアーズ。
 以上のスタッフの大半が出演し、作曲のシンプソンはキーボードを弾いている。
 ロンドンの『The Lord Of The Rings』舞台ミュージカル版のダイジェスト映像はこちら
 

 『Without You』(10月7日23:00@TBG Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

『Rent』のオリジナル・キャストとして知られるアンソニー・ラップ の1人ミュージカル。
 自身の同名回想録を元に、亡きジョナサン・ラーソンと亡き母への思いを軸にして半生を振り返る。ミュージカル好きには興味津々の内容で、要所要所に『Rent』のナンバーも入るから、退屈はしない。
 しかし、『Rent』から逃れられない人生ってのも辛いっちゃあ辛いかも。>

 作曲デイヴィッド・マトス、ジョン・キーニー、ジョー・ピサピア、アンソニー・ラップ、作詞アンソニー・ラップ。『Rent』楽曲=作曲・作詞ジョナサン・ラーソン。脚本アンソニー・ラップ。
 演出スティーヴン・メイラー。
 

 『Petrouchika』(10月8日13:00@Duke On 42nd)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<同名バレエ作品の現代化ダンス作品。と言っても、音楽はストラヴィンスキーではなく、ミケランジェロ・ソスノウィッツのオリジナル。
 ストーリーも変わっていて、ペトリューシュカが好意を寄せるのは、バレリーナではなく兵士(ムーア人?)で、バレリーナは悪役。つまり、ゲイ的な世界になっていた。まあ、それがなければ、現代版にしたところで面白味はないかも。
 ダンスの水準は高い。>

 構想・演出・振付マシュー・ネフ。
 

 『Pandra’s Box』(10月8日20:00@Theatre At St. Clements)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<原作は、『彼女の彼は、彼女』のタイトルで日本公開もされたフランス映画(原題:Gazon Maudit)。
 浮気なダンナに嫌気がさした主婦がレズビアンの隣人と知り合い……という話で、途中から皮肉な展開を見せるが、ま、想像の内。スタッフにTV界の人が多いせいか、連続シチュエイション・コメディの雰囲気で、ちょっと小ぢんまり。
 ケリー・バトラー、ディードリ・グッドウィンといったブロードウェイでおなじみの役者の登場と、ウェイン・シレントの振付が最大の見どころ。>

 作曲・作詞グレン・ローヴン。脚本マリア・S・シュラッター。
 演出ゲイリー・ハルヴォーソン&ウェイン・シレント。
 出演はバトラー、グッドウィンの他に、トム・マッゴーワン、ジェイムズ・パトリック・ステュアート、ルーバ・メイソン等。
 

 『V-Day』(10月8日23:00@Urban Stages)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<ロック・バンドのライヴの形で語っていくスタイルのコミカルな作品で、バンドのメンバーも役をこなす。
 「Vデイ」=ヴァレンタイン・デイで、モテない主人公はその日が嫌い、という話だが、正直、途中から眠くて(自分のせい)よく覚えていない。何かニール・ダイヤモンドが絡んでくるのだが……。>

 後に『The Other Josh Cohen』と改題されて、ニュージャージーのペイパー・ミル・プレイハウス(2014年2月観劇)、オフのウエストサイド劇場(2018年11月観劇)に登場。
 主人公ジョシュ・コーエンはとことんツイてない男。ニール・ダイヤモンドのCD以外の一切合切を盗まれるところから話が始まる。
 作曲・作詞・脚本デイヴィッド・ロスマー&スティーヴ・ロースン。
 彼ら2人はメインのキャストとして出演もする。で、主人公役ロースン以外の5人の役者が楽器演奏も行なう。
 演出テッド・スパーリング(!)。