The Chronicle of Broadway and me #758(Jason Robert Brown at 54 Below)

2013年11月@ニューヨーク(その9)

 『Jason Robert Brown at 54 Below』(11月22日23:00@54 Below)は、11月18日月曜日から23日土曜日まで開催されたジェイソン・ロバート・ブラウンのライヴ。場所は、同年9月に観たアーレンズ&フラハーティのショウと同じ、スタジオ54の地下にあるレストラン・シアター。
 彼のコンサートを観るのは2004年4月のシェフズ・シアター以来。ミュージカルの楽曲作者の中ではパフォーマー志向の強い人だと思う。

 ジェイソン・ロバート・ブラウンのミュージカル作品としては、直前にペイパー・ミル・プレイハウスでの『Honeymoon In Vegas』が終わり(翌年11月にブロードウェイでプレヴュー開始)、『The Bridges Of Madison County』のブロードウェイでの開幕が控えていた時期(翌年1月17日プレヴュー開始)。記録によれば、当日、前者から「I Love Betsy」を、後者からは「It All Fades Away」を歌っている。また、後者に出演することになるウイットニー・バショーが同作内の持ち歌「Another Life」を披露している。
 印象に残ったのはアンコール。
 拍手に応えて再び出てきたジェイソン・ロバート・ブラウンは1人でピアノに向かい、自身の書いた「All Things in Time」というゴスペル調のナンバーを、歌詞を替えて「Twenty-Six Names」というタイトルで歌ったのだが、その内容は前年の12月14日にコネティカットのサンディフック小学校で起こった銃乱射事件の犠牲者26人の名前を淡々と歌い継ぐもの。歌い終わるや、静まり返った観客を後に残し、悲痛な表情のまま挨拶もなく楽屋に引っ込んでいった。

 さて、またまたタイミングのいいことに(笑)、来週の土曜日に開催されるスペース(2022年11月5日20:00~)「『パレード』で知られるジェイソン・ロバート・ブラウンのミュージカルの世界」に参加することになっています。それに合わせて、ジェイソン・ロバート・ブラウンが楽曲を書いたミュージカル作品を並べておきます(ニューヨーク上演順/カッコ内は上演開始年)。スペースを聴かれる際の参考になれば幸いです。

 『Songs For A New World』(1995)オフ(未見)
 『Parade』(1998)オン
 『The Last Five Years』(2002)オフ
 『Urban Cowboy: The Musical』(2003)オン
 『13』(2007)オン
 『The Last Five Years』(2013)オフ・リヴァイヴァル
 『Honeymoon In Vegas』(2013)ニュージャージー
 『The Bridges Of Madison County』(2013)オン
 『Honeymoon In Vegas』(2014)オン
 『Songs For A New World』(2018)アンコールズ!(未見)
 『Mr. Saturday Night』(2022)オン

 そう言えば、(2022年)11月1日~6日のシティ・センター「アンコールズ!」が『Parade』の予定になっています(なんという偶然の重なり!)。ジェイソン・ロバート・ブラウン自らオーケストラを指揮するようです。
 
 

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