The Chronicle of Broadway and me #389(La Cage Aux Folles)

2005年2月@ニューヨーク(その2)

 『La Cage Aux Folles』(2月2日20:00@Marquis Theatre)についての観劇当時の感想(<>内)。

<1983年初演のヒット作(プレヴュー15回を含めて1,776回公演)のリヴァイヴァル。
 脚本はよくできているし、役者は熱演。ことにアンサンブルのアクロバティックなダンスには大拍手だが、全体的な古臭さはいかんともしがたい。>

 楽曲作者ジェリー・ハーマン、脚本ハーヴェイ・ファイアスタイン。
 大元はフランス産の同名ストレート・プレイ(作ジャン・ポワレ)で初演は1973年。その同名映画版公開が1978年(邦題:Mr.レディ Mr.マダム)。ついでに言うと、舞台をアメリカに移しての再映画化がネイサン・レイン×ロビン・ウィリアムズ主演による1996年の『The Birdcage』(邦題:バードケイジ)。
 ショウ・ビジネスを営むゲイ・カップルの(片割れの)息子が結婚することになってひと騒動起こる、という話はごぞんじですよね?

 これが最初のブロードウェイ・リヴァイヴァル。舞台版『La Cage Aux Folles』を観るのはこれが初めて。初演版はもちろん、日本での翻訳上演版も観たことがなかった(未だに観ていないが)。
 4年半後にロンドンで観た別ヴァージョンでは感銘を受け、旧サイトに「2005年2月に観たブロードウェイ・リヴァイヴァルとは雲泥の差」と書いている。

 以前も書いたことだが、マーキーズ劇場はマリオット・マーキーズ・ホテルの2階にあるのが特徴で、そのせいか、娯楽性の強い、ラスヴェガスで上演されてもいいような作品がラインナップされることが多い。この『La Cage Aux Folles』も例外ではなく、そうした色合いを「古臭い」と感じたのだと思う。
 演出ジェリー・ザックスというのも、その線で考えると「なるほど」な人選。で、ダンスに関しては振付のジェリー・ミッチェルが力を発揮した、というわけだ。

 役者は、アルバン(ザザ)がゲイリー・ビーチ(『Beauty And The Beast』『The Producers』)、ジョルジュがダニエル・デイヴィス(『The Frogs』)、ジョルジュの息子ジャン・ミッシェルがギャヴィン・クリール (『Thoroughly Modern Millie』)。個人的には、ジョルジュとアルバンの馴染みのレストラン経営者ジャクリーヌ役でルース・ウィリアムソン(『Guys And Dolls』『Little Me』『The Music Man』)が出ていたのがうれしかった。

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