The Chronicle of Broadway and me #901(Motherfreakinghood!(Maternal…)/Ben, Virginia, And Me/Backbeard: A New Musical)

2017年7月~8月@ニューヨーク(その9)

 NYMF(ニューヨーク・ミュージカル・フェスティヴァル)参加作品7本を2分割して簡単な紹介を(その2)。

 『Motherfreakinghood!(Maternal…)』(8月3日10:30@Peter Jay Sharp Theater/Playwright Horizons)は、年齢も境遇も異なる3人の女性が経験する三者三様の妊娠/出産の様子を細かく具体的に描いて、笑いと共感を呼ぶミュージカル。
 ”母性”なるものを強調したりするものではなく、女性の直面する現実をユーモラスに、かつリアルに表現していく気持ちのいい作品だったと思う。

 作曲・作詞・脚本ジュリー・ダンラップ&サラ・ストッツ。
 演出・振付テリー・バーリナー。

 中心になる3人の妊婦を演じるのは、ハリエット・D・フォイ(『Aamzing Grace』『Amélie, A New Musical』)、ヴェロニカ・レイズ=ハウ、エリン・リー・ペック(『Disenchanted!』)。
 


 『Ben, Virginia, And Me』(8月3日13:00@Acorn Theatre/Theatre Row)は、ラスヴェガスなどで活躍したピアニスト/エンタテイナー、リヴェラーチェの半生を追ったミュージカル。
 派手な衣装とショウマンシップで知られたリヴェラーチェは、1930年代からプロとしてナイトクラブなどで演奏を始め、’40年代後半から全米で名前を知られるようになる。一方で、保守的な時代の空気の中で同性愛者であることを秘匿し続け、ゴシップと戦わざるをえない一面もあった。華やかなショウ場面と共に、そうした苦悩や秘められた愛情が描かれていく。
 
 作曲・作詞・原案バーバラ・キャロル・シックメン。脚本ロジャー・O・ハーソン(『Pippin』)。
 演出・振付ポール・スタンキャト。

 リヴェラーチェ役サミュエル・フロイド。出演は他に、エリック・ブライアートリー、ヘイリー・ハンナ(『Bring It On The Musical』)、ジョエル・ブラム(『And The World Goes ‘Round』『Steel Pier』『Gemini』『101 Dalmatians』『Kid Victory』)、ジャネット・アルドリッチ(『Starmites』)ら。
 

 『Backbeard: A New Musical』(8月3日17:00@Acorn Theatre/Theatre Row)は、恐ろし気な自分の外見を変えざるをえなくなったヒゲ面の海賊のユーモラスな話で、1幕70分の子供向けのショウ。マシュー・マケリゴットの書いた児童書が元になっているらしい。

 作曲・作詞マイケル・ミュージアル。作詞・脚本マシュー・マケリゴット、ラリー・タックスベリー、ブライアン・シェルドン。
 演出マイケル・ミュージアル。振付マイケル・ホイットニー。

 海賊バックベアード役はジミー・キーファー。

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