The Chronicle of Broadway and me #926(A Letter To Harvey Milk[2]/Black Light)

2018年2月~3月@ニューヨーク(その5)

 オフの2作品について。
 

 『A Letter To Harvey Milk』(2月28日14:00@Acorn Theatre/Theatre Row)は、5年半前にNYMFで観た同名作品のオフ・ブロードウェイ進出版。
 2017年NYMF版のクレジットは、作曲ローラ・I・クレイマー、作詞エレン・M・シュウォーツ、脚本ジェリー・ジェイムズ、だったが、今回は、補作詞にシェリル・スターンの名前があり、脚本が以上4人の連名になっている。それなりの”改良”が施されたということだろう。
 演出エヴァン・パパス(出演者として『My Favorite Year』『Parade』)。

 老年の主人公ハリーが高齢者センターの作文教室でLGBTQ+の若い教師と出会い、封印していた自身の記憶(ホロコーストとセクシャリティ認識)の蓋を開けることになる話は、レズレア・ニューマンの書いた同名短編小説に基づく。

 ハリー役は現在(2022/2023シーズン)上演中の『Some Like It Hot』にエージェント役で出ているアダム・ヘラー(『Victor/Victoria』『Make Me A Song』『Dancing In The Dark』『It Shoulda Been You』)。教師バーバラ役ジュリア・ナイテル(『Bye Bye Birdie』『Beautiful: The Carole King Musical』)。ハリーの亡妻役が、上記のようにスタッフとしても参加しているシェリル・スターン(『La Cage Aux Folles』)で、彼女はNYMF版にも同役で出演していた。
 

 『Black Light』(3月4日19:00@Joe’s Pub/Public Theater)は、ジョーママ・ジョーンズ(創案者ダニエル・アレグザンダー・ジョーンズの別人格)のコンサート形式のショウ。
 ドラムス、ベース、キーボード、ギター、コーラス2人という編成のバンドが演奏するのは、どこかプリンスを連想させたりもする(っていうか途中で彼に言及する場面もある)ソウル/ロック的なサウンドのグルーヴィな楽曲。それに乗って、どうやら宇宙から地球を訪れたらしい(外見上はドラァグ・クイーンの)ジョーママ・ジョーンズが、地球での体験に基づく様々な(例えば人種やセクシャリティについての)問題と相互理解についての説法を行ないつつ歌う。

 楽曲は、ジョーママ・ジョーンズ、ローラ・ジーン・アンダーソン、ボビー・ハルヴォーソン、ディラン・ミーク、ジョシュ・クァットによる合作。
 演出ティー・アルジック。

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