The Chronicle of Broadway and me #557(The Wiz)

2009年6月@ニューヨーク(その3)

 『The Wiz』(6月22日19:00@City Center)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<最終的にはブロードウェイにやって来た2007年のパティ・ルポン版『Gypsy』で始まったシティ・センター「アンコールズ! サマー・スターズ」シリーズの2009年版。
 ご承知の通り『The Wizard Of Oz』のオール・ブラック・キャスト・ヴァージョンで、今回の演出と振付は『In The Heights』のトーマス・カイルとアンディ・ブランケンバウアーのコンビ。テンポのいい、いきいきした舞台に仕上げてあった。
 ドロシー役は歌手のアシャンティで、歌える以外に取り柄なしだが、いい魔女グリンダ役のラシャンズ、悪い魔女イヴリン役のティシナ・アーノルドはじめ、周りは達者な人揃い。
 アイディアのある装置も楽しい。>

 書き落としているが、音楽監督がアレックス・ラカモア。なので、スタッフの中核は完全に『In The Heights』『Hamilton』組。
 装置デザインのデイヴィッド・コリンズ(『Passing Strange』)も後の『Hamilton』組。

 ドロシーと旅する3人は、ブリキ男ジョシュア・ヘンリー(『In The Heights』)、ライオン役ジェイムズ・モンロー・アイグルハート、カカシ役クリスチャン・ダンテ・ホワイト、と、いずれも後にブロードウェイで活躍する面々。
 魔法使い役オーランド・ジョーンズと、もう1人のいい魔女アダパール役ドーン・ルイスはTVや映画で知られていた人(ルイスは後に『Tina: The Tina Turner Musical』に出演)。

 作曲・作詞チャーリー・スモールズ、脚本ウィリアム・F・ブラウン。ブロードウェイ初演は1974年のクリスマス・イヴにプレヴューを開始し、1979年1月28日まで続いている。

 [追記]
 ジェイムズ・モンロー・アイグルハートは、この前に『The 25th Annual Putnam County Spelling Bee』に途中参加でブロードウェイ・デビューし、この年の秋に『Memphis』にオリジナル・キャストで出演。そして、ご承知の通り、『Aladdin』のジニー役でスターになる。