The Chronicle of Broadway and me #480(Gypsy)

2007年7月@ニューヨーク(その3)

 『Gypsy』(7月13日20:00@City Center)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

『Gypsy』は、シティ・センターが“アンコールズ! サマー・スターズ”と銘打って始めた、通常の“アンコールズ!”シリーズより長めの、夏の期間限定公演。その第1回。
 目玉はもちろん主演のパティ・ルポンで、期待に違わぬ迫力のママ・ローズだったが、ジプシー・ローズ・リー役のローラ・ベナンティが娘から女への変身を鮮やかに演じてみせたのも印象に残った。この役って、けっこうむずかしい、と、いつも思う。
 演出は脚本を書いたアーサー・ローレンツ(90歳!)。
 それにしても、“アンコールズ!”の客はウケすぎ。>

 このプロダクションは翌年、ほぼそのままのキャストでブロードウェイでオープン。パティ・ルポン、ローラ・ベナンティ、そしてハーヴィー役のボイド・ゲインズが揃ってトニー賞を受賞することになる。
 出演は他に、ジューン役がリー・アン・ラーキン(ブロードウェイ・デビュー)、「All I Need Is The Girl」で歌い踊るタルサ役がトニー・ヤズベク(『Oklahoma!』『Never Gonna Dance』『Funny Hill』『A Chorus Line』)。また、ブロードウェイ版では降板するが、ストリッパーの1人マゼッパ役でナンシー・オペル(『Triumph Of Love』『Urinetown』『Fiddler On The Roof』)が出ていた。

 作曲ジューリー・スタイン、作詞スティーヴン・ソンドハイム。
 1974年版、1989年版を手がけたアーサー・ローレンツの演出なので、異色だった2003年のサム・メンデス演出版から再びオーソドックスな感触の『Gypsy』に戻っている。振付は、ボニー・ウォーカーが初演のジェローム・ロビンズの仕事を再現した、とプレイビルに書いてある。

 “アンコールズ! サマー・スターズ”は、翌年の『Damn Yankees』と3年目の『The Wiz』の3本で終わっている。

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