The Chronicle of Broadway and me #460(A Chorus Line)

2006年11月@ニューヨーク(その5)

 『A Chorus Line』(11月23日20:00@Schoenfeld Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<ニューヨークを訪れ始めた頃に初演版がロングラン中だったにもかかわらず観ずじまいに終わった1本。四季版も観たことがなく、舞台版はこれが初見。
 関係者の証言集「ブロードウェイ物語~『コーラスライン』の舞台裏」を読んでいたせいもあるだろうが、とにかく演出の苦心が手に取るようにわかる舞台で、ギリギリのところで作品として成立している印象(初演版の関係者が作った今回の舞台は、おそらく初演版にかなり近い)。
 その出自の通りに、スケールは明らかにオフのもの。これがブロードウェイで大当たりした背景には、やはり時代の空気のようなものがあったのだろうと思わずにいられない。
 しかし、楽曲は今なお魅力があり、CDで聴いているだけでは真価はわからない、という当然のことに改めて気づかされた。
 今度こそ正真正銘のオリジナル・キャスト主演となったシャーロット・ダンボワーズがハマり役で熱演。>

 作曲マーヴィン・ハムリッシュ、作詞エドワード・クレバン(彼の半生を描いたミュージカルが『A Class Act』)。脚本ジェイムズ・カークウッド&ニコラス・ダンテ。原案マイケル・ベネット(とクレジットされる件についてのゴタゴタは上記の「ブロードウェイ物語~『コーラスライン』の舞台裏」に詳しい)。
 このリヴァイヴァル版の演出は、初演でマイケル・ベネットと共同で振付を担当したボブ・エイヴィアン。で、振付は、初演のオリジナル・キャストとしてコニーを演じ、かつダンス・キャプテン兼振付助手だったバイヨーク・リーが“再現”している。

 シャーロット・ダンボワーズについて「今度こそ正真正銘のオリジナル・キャスト主演」と書いているのは、前年の『Sweet Charity』を踏まえてのこと(とはいえ、この作品でのトニー賞でのノミネートは助演女優賞になるのだが)。
 出演は他に、演出家ザック役で名ダンサーでもあり『[title of show]』では演出もしているマイケル・ベレッセ(『Chicago』『The Light In The Piazza』)、シーラ役ディードゥレ・グッドウィン(『Chicago』『Never Gonna Dance』『Chita Rivera: The Dancer’s Life』)、アル役トニー・ヤズベク(『Oklahoma!』『Never Gonna Dance』)、など。

The Chronicle of Broadway and me #460(A Chorus Line)” への18件のフィードバック

コメントを残す