The Chronicle of Broadway and me #833(The Bandstand)

2015年10月@ニューヨーク(その4)

 『The Bandstand』(10月22日13:30@Paper Mill Playhouse)について、旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。2022年4月23日のスペースで話題が出た後にアップしてあったものです。

<第二次大戦の帰還兵たちが結成するジャズ・バンドの話。
 戦場での心の傷が各人に色濃く残る中、厳しい現実と向かい合い、仲間と共に再生していく姿を描く。
 主人公と亡き戦友の若き未亡人との恋を軸に、反戦の気分を色濃く打ち出しつつ展開していくドラマは、ほろ苦いが、心を打たれた。
 作曲リチャード・オベラッカー、作詞・脚本ロバート(ロブ)・テイラー&リチャード・オベラッカー、演出・振付アンディ・ブランケンビューラー(『Hamilton』の振付)。>

 主人公ドニー役コーリー・コットは、やはりペイパー・ミル・プレイハウスで2011年にプレミア上演された『Newsies: The Musical』のブロードウェイ版(2012年)でジェレミー・ジョーダンの後を受けて主演でブロードウェイ・デビューを飾った後、この2015年の前半には、短命に終わった『Gigi』に出演している。
 若き未亡人ジュリア役はローラ・オスネス。2007年の『Grease』のサンディ役でブロードウェイ・デビュー。2008年版『South Pacific』でケリ・オハラに代わってネリーを演じた後、2011年版『Anything Goes』(ホープ・ハーコート役)、ジェレミー・ジョーダンと組んだ2011年の『Bonnie & Clyde』(ボニー役)、2013年の『Rodgers + Hammerstein’s Cinderella』(エラ=シンデレラ役)とスター街道を歩んできている。
 ジュリアの母役はベス・リーヴェル(『Crazy For You』『The Civil War』『The Drowsy Chaperone』『Elf』『Baby It’s You』)。
 ドニーのバンド・メンバーは、ジョー・キャロル、ブランドン・J・エリス、ジェイムズ・ネイサン・ホプキンズ、ジェフ・パッカード、ジョーイ・ペロ。
 以上の主要メンバーは、そのまま2年後のブロードウェイ版にも登場する(ジョーイ・ペロのみ途中参加)。ちなみに、ブロードウェイ版のタイトルは定冠詞を抜いた『Bandstand』に変更される。