The Chronicle of Broadway and me #742(Big Fish)

2013年9月@ニューヨーク(その3)

 『Big Fish』(9月25日20:00@Neil Simon Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時(翌2014年2月16日記述)の感想(<>内)。

<ダニエル・ウォーレスの同名小説と、その映画化(監督ティム・バートン)を元にした舞台ミュージカル化。心にグッと来る、いい作品だったが、残念ながら12月29日に終わってしまった。
 このところよく書くことだが、オーソドックスな感触のかっちりと仕上がったミュージカルはブロードウェイでは当たらなくなっている。観客の感覚が変わってきているのだろう。
 この舞台も、ファンタジーでありながら派手な映像等使わず、ヴォードヴィル的な見世物感覚の趣向が楽しかったのだが、そのあたりが裏目に出たのかもしれない。

 作曲・作詞はアンドリュー・リッパ(『The Addams Family』)、脚本は映画と同じくジョン・オーガスト、演出・振付はスーザン・ストロマン。ストロマン作品らしく華やかに見せるアイディアが豊富だったが、振付の新味はやや乏しかったか。
 役者は、ノーバート・レオ・バッツ(『Catch Me If You Can』)、ケイト・ボールドウィン(『Finian’s Rainbow』)、ボビー・ステッガート『Ragtime』)と芸達者が揃って見応えがあった。>

 他にブラッド・オスカー(『Jekyll & Hyde』『The Producers』『Bells Are Ringing』)も出ていた。

 映画版の脚本はジョン・オーガスト。ティム・バートン版の『Charlie And The Chocolate Factory』の脚本もこの人。