The Chronicle of Broadway and me #721(Motown The Musical)

2013年3月@ニューヨーク(その4)

 『Motown The Musical』(3月20日19:00@Lunt-Fontanne Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<モータウン・レコーズの、と言うより、その創設者ベリー・ゴーディの自伝的ミュージカル。脚本は本人(少なくとも名義上は)。ちなみに、ゴーディはこの舞台の共同プロデューサーでもある。
 だからだと思うが、けっこう綺麗事になっていて、そこが、同じように本人たちの関わった実録ものでありながら汚点も描いた『Jersey Boys』と違うところ。結果、話としてはつまらなくなっている。
 あくまでフィクションで、モータウンのモの字も出てこないものの、明らかにモータウンを想起させる『Dreamgirls』のダーティな印象が、映画化であれだけ広まったことを意識しての汚名挽回、という意図もあるのかもしれないが。

 そんなこんなで、見どころは往年のヒット曲のそっくりショウ的場面にならざるを得ないところが、まず弱い。
 では、そっくりショウとしてはどうか、と言うと、似ている部分もあれば、そうでもない部分もある、といったところ。まあ、客の大半は往年のヒット曲集で満足している様子なので、とやかく言うことではないのかもしれないが。
 ちなみに、ざっくりした構成は、モータウン25周年記念コンサートで始まって、回想になって、再び25周年記念コンサートに戻る、というものだが、マイケル・ジャクソンのムーン・ウォークは登場しない。おそらく、難しい権利の問題があるのだろう。>

 演出のチャールズ・ランドルフ=ライトが『Dreamgirls』初演の出演者だったというのが面白い。振付はパトリシア・ウィルコックス(『A Night With Janis Joplin』)とウォーレン・アダムズ。

 主要な出演者は、ベリー・ゴーディ役ブランドン・ヴィクター・ディクソン(『The Color Purple』)、ダイアナ・ロス役ヴァリシア・ルカエ(『Threepenny Opera』『110 In The Shade』『Ragtime』)、スモーキー・ロビンソン役チャール・ブラウン(『Sister Act』)、マーヴィン・ゲイ役ブライアン・テレル・クラーク。

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