The Chronicle of Broadway and me #877(Sunday In The Park With George/Sweeney Todd)

2017年2月~3月@ニューヨーク(その3)

 ソンドハイム作品(作曲・作詞)のリヴァイヴァル2本について。
 

 『Sunday In The Park With George』(3月1日14:00@Hudson Theatre)は、通常は春に催されるシティ・センター「アンコールズ!」の特別編として前年(2016年)10月に短期上演されたヴァージョンのブロードウェイ移行版。
 ということもあって、オーケストラがステージ奥にいる、装置も少ないシンプルな舞台。
 それが新鮮に見えたのは、2006年ウェスト・エンド2008年ブロードウェイと観たサム・バントロック演出によるプロジェクションを駆使したヴァージョンと対照的だったからだろう。

 ジョルジュ/ジョージ役ジェイク・ジレンホール、ドット/マリー役アナリー・アシュフォード(『Legally Blonde: The Musical』『Kinky Boots』)。
 他に、ブルックス・アシュマンスカス(『Dream』『Little Me』Gypsy『Martin Short: Fame Becomes Me』『Promises, Promises』『Bullets Over Broadway『Shuffle Along, Or, The Making Of The Musical Sensation Of 1921 And All That Followed』)、ルーシー・アン・マイルズ(『Here Lies Love』)、アシュリー・パークらも出ていた。

 改めて書いておくと、脚本はジェイムズ・ラパイン。。
 演出のサーナ・ラパインはジェイムズ・ラパインの姪らしい。振付アン・イー。
 

 『Sweeney Todd』(3月4日20:00@Barrow Street Theatre)のこのオフ公演は、最終的に1年半超のロングランとなった(2017年2月14日プレヴュー開始、3月1日正式オープン、翌2018年8月26日クローズ)。
 2階席はあるものの、手狭と言っていいぐらいの小さな劇場をパイの店に改造して(長いテーブルが何列か並んでいる)、実際にパイを提供しながら(希望者に別料金で開演前に、だったかな?)、そこで人肉パイのミュージカルを上演する、という少々ひねった趣向が当たった格好だが、それ以上に、間近で有名な役者の演技が観られる楽しさが大きかったと思う(主演を替えながら上演を続けた)。

 この公演、実は、2014年にロンドンで上演されたハーリングトンズ・パイ・アンド・マッシュ・ショップという本当のパイの店で行なった(でもって当たった)公演の輸入版。
 なので、最初のスウィーニー・トッド役はブロードウェイ出演経験のない、ウェスト・エンドのスターとして知られるジェレミー・セコム。ラヴェット夫人役のシボーン・マッカーシーもウェスト・エンドがメインの人で、『Mamma Mia!』のドナ役オリジナル・キャスト。この2人はロンドン版から直行。
 トバイアス・ラグ役のジョゼフ・テイラー(この人もロンドン版に出ていたようだ)、ターピン判事役のダンカン・スミスもイギリスの人。
 他に、ブラッド・オスカー(『Jekyll & Hyde』『The Producers』『Bells Are Ringing』『Something Rotten!』)、ベッツィー・モーガン(『High Fidelity』『The Little Mermaid』『A Little Night Music』『Les Miserable』『The King And I』『Found』『First Daughter Suite』)、後に『Company』でトニー賞を獲るマット・ドイル(『Bye Bye Birdie』『Jasper In Deadland』)と、脇もにぎやか。

 こちらも改めて書いておくと、脚本ヒュー・ホイーラー。
 演出ビル・バックハーストと振付ジョージナ・ラムもロンドン版と同じ。

 ちなみに、この初回観劇は、すぐ前に観た『The View Upstairs』がトラブルで長引いたために開演に遅れ、第2幕から観ることになった。なので、7月に再見。

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