The Chronicle of Broadway and me #625(Women On The Verge Of A Nervous Breakdown)

2010年11月@ニューヨーク(その6)

 『Women On The Verge Of A Nervous Breakdown』(11月21日15:00@Belasco Theatre)について旧サイトに書いた観劇当時の感想(<>内)。

<元は1987年のスペイン映画(邦題:神経衰弱ぎりぎりの女たち)。
 複数の男女の恋愛を巡る狂騒曲といった内容だが、筋が入り組んていて、まあ、そこが面白くなるはずなのだが、あまりうまくいっていない。その辺をカヴァーするためにか凝った装置(コンピュータ制御の大道具+プロジェクター類の映像)を導入していたが、それも、かえって煩雑な印象。
 演出のバートレット・シェールは、『The Light In The Piazza』『South Pacific』を手がけた際には、大掛かりな装置をさりげなく生かして美しい舞台を作り上げた人だが、慌しいコメディには向いていないのかもしれない。もちろん、脚本(ジェフリー・レイン)のせいもあるだろう。ちなみに、デイヴィッド・ヤズベクの楽曲も決め手に欠けた。
 そんなわけで、豪華な顔ぶれ(シェリー・レネ・スコット、パティ・ルポン、ローラ・ベナンティ、ブライアン・ストークス・ミッチェル、ダニー・バースタインらに加え、「アメリカン・アイドル」出身のジャスティン・グァリーニまで投入)の演技合戦は楽しめたが(ちょこちょこ歩くベナンティのコメディ演技は見ものだった)、全体としては(悪い意味で)ドタバタした舞台になった。
 その結果だろう、本来は1月23日までの期間限定公演が1月2日で打ち切りに。>

 楽曲作者デイヴィッド・ヤズベクの、この次に出る『The Band’s Visit』までの作品の楽曲については、同作の感想内にまとめて書いてある。
 脚本のジェフリー・レインは、その中の『Dirty Rotten Scoundrels』でヤズベクと一緒に仕事をした人。
 振付はクリストファー・ガッテリ(『The Baker’s Wife』『Altar Boyz』『Bat Boy: The Musical『I Love You Because』『Martin Short: Fame Becomes Me』『High Fidelity』『Sunday In The Park With George』『South Pacific』『13』)。

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